1999年に初版発行後、絶版となっていたジャーナリスト・溝上憲文氏による名著『パチンコの歴史ー庶民の娯楽に群がった警察と暴力団ー』がこのほど、論創社の諭創ノンフィクションシリーズとして復刊した。
勃興の昭和から凋落の令和へ。黎明期には3000万人が遊び、30兆円の市場規模があったパチンコ業界。業界に関わる人々の知恵と工夫が集客力につながる一方、その利権に目を付けたのは暴力団と警察だった。綿密な取材で、昭和のアンタッチャブルな世界に斬り込んだ名著。
著者の溝上憲文氏は、明治大学政治経済学部政治学科卒。月刊誌、週刊誌記者などを経て、ジャーナリストとして独立。新聞、雑誌などで人事、雇用、賃金、年金など労働問題を中心に執筆。日本労働ペンクラブ会員・事務局長。『非情の常時リストラ』(文春新書)で2013 年度日本労働ペンクラブ賞受賞。主な著書に『隣りの成果主義』『超・学歴社会』『「いらない社員」 はこう決まる』(光文社)など。
■パチンコの歴史ー庶民の娯楽に群がった警察と暴力団ー
目次
1 廃墟からの出発
2 大衆娯楽の地位へ
3 転落への道
4 絶望からの脱出
5 団結への道
6 暴力との戦い
7 技術革新への挑戦
8 狂熱への序章
9 パチスロの登場
10 風営法改正
11 浮上するプリペイドカード
12 迷走する警察行政
13 生き残りへの道
14 補遺
1 在日とパチンコ
2 プリペイドカード余話