【コラム】今の時代だからこそ、ハネモノの凄さについて改めて考えてみる

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 今年の1月に『Pポチッと一発!おだてブタ2』、2月には『PニュートキオGREEN』と立て続けにアムテックスから発売され導入されました。ハネモノタイプの発売は、2021年9月に豊丸から出た『PAウイニングボール』以来、およそ2年半ぶりのリリースとなりますが、こちらの機械は羽がないハネモノタイプなので、同じような区分でいうと2021年6月導入開始となったサミーの『P超ハネ獣王』でしょうか。どちらにしても年単位で発売されるか?されないか?のハネモノですが、本日はそんなハネモノについて改めて考えてみたいと思います(文=荒井孝太/チャンスメイト代表取締役)。

■実は抜群の稼働をしている『おだてブタ』
各種ホールコンメーカーが出しているデータによると、『Pポチッと一発!おだてブタ2』は非常に高い稼働推移をしています。前作の『おだてブタ』は2008年に導入開始となって、こちらも非常に愛された名機となり検定期間の3年のみならず認定期間を合わせた計6年間にわたり長期稼働をした機械です。

そんな2014年にホールから姿を消した『おだてブタ』は、およそ10年の時を経て続編機がリリースされたわけですが、ギミックは完全再現されてのリリースとなりました。これが抜群の高稼働なわけですが、当時と全く同じものを出して高稼働というのは一開発者からすると少し複雑な気持ちになりますね(笑)

元々、この『おだてブタ』というのはギミック等も非常に評価されていたということもあり、10年の時を経て昔を知るオールドファンから、前作を打ったことが無い新規ファンにも愛されていると考えられます。やはり、玉遊びを中心としたハネモノは、古さを感じにくく面白さとしては普遍的であるのは間違いないでしょう。

■稼働推移をみると少し不安?になる『ニュートキオGREEN』
抜群の稼働をたたき出している『Pポチッと一発!おだてブタ2』とは違い、導入初日から控えめな稼働推移となったのが『PニュートキオGREEN』です。

それもそのはず、こちらはまだ『Pニュートキオ』が現役で設置中で、10年ぶりに打つことができるようになった『おだてブタ』とは違い、トキオシリーズは2012年『CRAトキオデラックス』、2015年『CRA TOKIO PREMIUM』、2018年『CRトキオスペシャル』と3年おきにほぼ同じ役物にてずっとリリースされ続けており、この10何年間に渡っていつでも打てるという状況が続いているため、今更新しいトキオが出ても「新台!新台!」と飛びつくような形にはなりにくいです。

そのため、中古価格が新台価格よりも上回っている『Pポチッと一発!おだてブタ2』とは違い、『PニュートキオGREEN』は控えめな中古価格になっています。

■何も心配することは無い『ニュートキオGREEN』
そんな『ニュートキオGREEN』ですが、各種データを見ると面白いデータになっていましたので少し言及したいと思います。実は、前作の『Pニュートキオ』も、『PニュートキオGREEN』も内容的には多少の違いはあれど、ほぼ同じ内容となっています。

また運用もほぼ同じ運用となっており、スタートやベース等も多少の誤差はあれどほぼ同じになっていますし、導入のお店の強さ(店舗レベル)もほぼ同じです。しかし唯一、大きく数値が違うのが「客滞率」です。この客滞率が前作の方が高く、今作の方が低めに推移しているため、結果として粗利率が新台の方がとれており、旧台の方が薄利となっています。

これは単純に長期間に渡ってそのお店に設置されていることによる「信頼感」や「安心感」と長年に渡って地元の常連さんに愛されているということが想定されるため、全く同じスペック、同じ運用だとしても客滞率が高くなり、結果として甘くなるという事例です。そのため、今作の『PニュートキオGREEN』も中長期感に渡って設置され続けることにより、長くそのお店で愛される機械になることが想像に難くありません。

◆プロフィール
荒井孝太
㈱チャンスメイト 代表取締役

パチンコメーカー営業、開発を歴任後、遊技機開発会社チャンスメイト(https://chancemate.jp/)を設立。パチンコ業界をより良く、もっと面白くするために、遊技機開発業務の傍ら、ホール向け勉強会や全国ホール団体等の講演会業務など広く引き受ける。

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