2023年6月の内規改正で実現可能となったパチンコの新たなゲーム性「ラッキートリガー」。その搭載機が3月4日からいよいよ全国導入される。果たしてその成否はどうなるのか、注目が集まる。
ラッキートリガーのポイントは、内規改正によって総量規制が6,400個未満から9,600個未満にアップしたということ。現行機では初回出玉を除くRUSH中の平均出玉が6,400個未満と定められていため、ALL1,500個機種の継続率はほとんど約81%が限界だった。
一方、ラッキートリガー搭載機は理論上、 ALL1,500個×約86%まで実現可能となっている。ちなみに9600個未満は、CR機のMAXタイプ(1/399)に相当する。
ラッキートリガーは大当たり確率1/200以上のライトミドルや甘デジタイプへの搭載がメインとなる模様だ。P機、スマパチどちらでも搭載できるが、スマパチに搭載する場合、Cタイムは搭載不可となる。
ゲーム性拡充に期待も
高まる射幸性に懸念
これにより、総量の範囲内でより多種多様で、出玉性能だけに頼らない様々なゲーム性が提供可能となり、スペックが画一化された現行機市場にメスを入れることができるのは間違いないだろう。
メーカー関係者は「パチスロに傾いた流れをなんとかパチンコに戻したい。そのためにラッキートリガーの使い方は非常に重要。メーカー各社でしのぎを削りつつ、ともに盛り上げていきたいと考えている」と話す。
一方、初当たり出玉を含めると一撃1万個を超える出玉性能が実現できることから、射幸性が上がりすぎる面を懸念する声も聞かれる。都内のホール関係者は「スマパチやP機の射幸性が高まっている中、ライトミドルや甘デジまでもが射幸性を追い求めてしまえば、ファンの投資負担はさらに増加し、ファン離れを引き起こしかねない」と危惧。
また別のホール関係者は「『緋弾のアリア』など、スペック表を見ただけでは理解しにくい機種も今後増えてくるとなると、ファンがついてこられるかどうか。結果、ファンが既存のP機に戻っていくようなことになれば本末転倒な話になる。メーカーには頑張ってもらいたい」と話す。
肝心のファンはというと現状、導入されたら遊技してみたいと考えているのは約3割程度、認知度に関しては約2割に留まっている。3月4日には『P緋弾のアリア~緋緋神降臨~ラッキートリガーVer.』を筆頭に6機種が導入される予定だ。パチンコ再活性化のカギを握るだけに、導入後の動向については注視していく必要があるだろう。