全日遊連は6月26日、ホテルニューオータニで第32回通常総会を開催し、阿部恭久理事長は冒頭の挨拶で、コロナ禍の2020年から2022年の3年間で1,974店舗が減少し、特に昨年は793店舗が減少したことに触れ、「新型コロナウイルスの影響の大きさを改めて実感せざるを得ない」と厳しい状況を指摘した。
一方で、コロナ禍でも経過措置の延長や、セーフティネット、政府系融資や保証等、いくつかの成果を得ることができたとし、「これらは業界がまとまって活動していること、ホール営業者がしっかりと組合活動をしている成果である」と述べた。そのうえで、「どんな窮状においても個の利益に固執することなく、組織一丸となった活動の継続が力となり、やがてその力により、一筋の光明が差す」と強調し、今後は今まで以上に結束が必要になるとして理解と協力を求めた。
議事では上程した議案をすべて承認。2023年度事業計画(案)に関する審議では、出席理事が遊技機の長期使用について意見を述べ、検定・認定制度に「再認定」を加え、9年間の使用ができるよう検討することを方針案に加えてもらいたいと提案した。これに対し議長団は「法的なこともあるので、意見として承る」とし、事業計画案は原案通り承認した。
総会後の懇親会には来賓として、自由民主党遊技産業議員連盟の会長を務める田中和徳衆議院議員や警察庁保安課の松下和彦課長、業界団体の代表者らが出席。特に松下保安課長は駐車場での子供の車内放置事案に対する業界の取組について、「皆様方の地道な取組により未然に防ぐことは非常に大事なこと。地道な取組が実を結ぶ時がくると思っている」などと述べ、車内放置事案の防止に向けた継続的な取組を要望した。
総会ではその他、感謝状や事業振興表彰状の表彰式を行い、遊技場における換気実証動画の制作への貢献に対し、株式会社オオキ建築事務所の大木啓幹代表取締役に感謝状を贈呈したほか、全日遊連の前理事や各遊技業組合の役員らに感謝状を贈った。