【コラム】スマスロの受け皿の重要性

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2022年は、序盤期に全ての5号機が撤去された事による入れ替え、中盤期は6.5号機の登場による入れ替え、後半期にスマスロの登場による入れ替えと、同じ1年の間に目まぐるしい機種の移り変わりが生じる1年となりました。(文=ジェイさん@発信する遊技機クリエーター/J-BEAT合同会社代表)。

登場した新台の機種数も多く、6.1号機~スマスロまで幅広い種別の6号機がリリースされており、この時代の流れについていけない打ち手も多く存在する事でしょう。業界関係者であっても、今年度登場したそれぞれの機種を6.2号機、6.4号機、6.5号機と区別する事はなかなか困難であると思います。

一方、メダルを使わないという大きな特徴を持ったスマスロは違いが分かりやすく、また出玉性能においてもメダル機とは一線を画しています。

今回のコラムでは、スマスロに代表されるハイスペック機の受け皿について考察します。

表:6号機の内規(自主規制)区分による仕様の違い

スマスロの受け皿について

指示機能(AT)を搭載した機種において、現在ホール営業の中心になっているのは、『パチスロ甲鉄城のカバネリ』『パチスロ犬夜叉』『パチスロ鬼武者2』に代表されるメダル機の6.5号機、そして『HEY!エリートサラリーマン鏡』『パチスロ 革命機ヴァルヴレイヴ』などのスマスロである事は間違いありません。

これらの機種の大きな特徴は、それまで6号機では実現出来なかったハイリスクハイリターンな荒い出玉性能です。

一方で、今年度を振り返ると作り込まれた6.2号機も複数登場しています。

6.2号機機種に関しては、射幸性に特化したメダル機の6.5号機やスマスロに代表される波の荒い機種についていけない打ち手の受け皿になり得ます。

例えば、『パチスロ戦姫絶唱シンフォギア 勇気の歌』『押忍!番長ZERO』『パチスロこの素晴らしい世界に祝福を!』などのように、差枚や有利区間を貫いての一撃性能がなくとも、AT後の早い当たりで積み上げていくタイプはまだまだ需要があるといえるでしょう。これらの機種は6.5号機と比較して出玉性能が劣るというよりはゲーム性や出玉性能のバランスがほど良く設計されていると言えます。

また、直近の新台はスペック的な詳細な数値等がまだ出揃っていない反面、これらリリースからある程度期間が経過した機種に関しては情報が出揃っており、安心して座れる機種でもあるといえます。

最近の打ち手の傾向として、分からない機種に無暗に手を出したくないという思考がみられ、これらの機種の情報を再整理して提示する事で、稼働動機につながる事が期待されます。

さいごに

今後のホール営業においては、直近に導入されたスマスロや、メダル機の6.5号機を押し出す事が中心になるとは思いますが、一方で6.2号機の扱いが大きく差別化のポイントになります。

これは単純に設定配分というだけでなく、台間や台上などに設置された遊技ガイドなど、最近触っていなかった打ち手、ほとんど触ってこなかった打ち手に向けた動線の設計が重要であるという事です。

スマスロはパチスロ市場において明るい兆しではありますが、まだまだ専用ユニット数、機種数、スペックバリエーションが足りていません。

スマスロだけでなく、メダル機にも強く目をむけて、共存しながら業界が盛り上がっていく事を期待しております。

©DAITO GIKEN,INC.
©2016 暁なつめ・三嶋くろね/KADOKAWA/このすば製作委員会 ©Sammy

◆プロフィール
ジェイさん@発信する遊技機クリエーター
J-BEAT合同会社代表

発信するプロ遊技機クリエーター兼ライター。過去遊技機メーカー3社で勤務。在籍中に10数機種の遊技機開発に携わる。現在は法人を経営しつつ、フリーのクリエーターとして遊技機開発に従事。また、メーカー所属では出来ない発信、評論活動を行っている。
Twitter:https://twitter.com/jsan65536

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