7月以降市場導入された6.5号機ですが、5号機メインユーザーやパチンコ・パチスロ回遊ユーザーから概ね良好に支持され好調に推移しており、パチスロ市場は回復基調にあります。しかし、今後すべての6.5号機が支持される訳ではないでしょう。今回は6.5号機を見極め、どの様に運用すべきかについて考えたいと思います(文=三輪勝治/エムシック代表取締役)。
そもそもパチスロ離反は、勝金額が5号機:3万円超⇒5.5号機:2万円強⇒6号機:1万円中盤⇒6.2号機:1万8千円(導入初期)と低下し、3万円強のパチンコミドルにユーザーが移動した為です。つまり、パチスロが以前の様な稼働を取り戻す為にはミドルに移動したユーザーを回帰させる必要があります。この点を踏まえ6.5号機の顧客遊技データをみたいと思います。
現在AI-CISでは6.5号機の評価にはミドルからのユーザー回帰の観点より導入初期におけるミドルからの移動比率に注目し、グループ①:約12%以上 グループ②:9%~12%未満 グループ③:9%未満の3グループに分けて考えており、今回はミドルからの回帰が多いグループ①及び②について述べていきます。
まずグループ①ですが、このグループは勝金額重視派が多く遊技し、ミドルの勝金額3万円と比較する為、勝金額1万6千円台の『鉄拳5』は厳しいと考えられました。一方、『犬夜叉』『政宗戦極』は勝金額2万円強で5.5号機並みであり、充分可能性の有る値と言えます。ミドルは辛い運用での勝率の低さが課題となっており、6.5号機にユーザーが安定するかは勝率・勝金額のバランス次第と考えられました。
導入3日以降、『犬夜叉』は勝金額が上がり、3週目では2万6千円まで上昇し高稼働を維持できた一方、『政宗戦極』はアウト/1人が急降下、勝金額も微減となり稼働を落としました。やはり勝金額2万円程度ではミドルに慣れた勝金額重視派ユーザーには物足りなく、他に強い優位性を持っていないと厳しいと考えられます。(AI-CISではグループ①で求められる勝金額は2万3千円と想定しています)
一方、3週目の稼働上位2機種『新鬼武者2』『甲鉄城のカバネリ』はグループ②であり、6号機AT/ARTやライトミドルとの回遊が多く勝率重視派が多く遊技するグループです。
この2機種に関しては、導入3日間のアウト/1人が5,000枚を超えており、また勝率は35%以上と高く勝金額は2万円前後で、ゲーム性や、勝率、勝金額のバランスが支持され長期運用が出来る事が想定されました。
このグループの機種が、導入3週目も稼働上位である事と、グループ①の高稼働が『犬夜叉』1機種という2点から考えると、勝金額的にはミドルに軍配が上がり、依然として勝率と勝金額のバランスが追求される為、パチンコ、パチスロ回遊施策が重要となるでしょう。
パチスロが以前の様な稼働を取り戻す為には、ミドルからの回帰が必須で、継続的な高い勝金額平均が提供される機種の登場が待たれます。スマスロに期待したいと思います。
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三輪 勝治
㈱エムシック代表取締役
1985年立教大学法学部卒業。パチンコ業界大手周辺機器メーカーに勤務。遊技台情報公開システム、情報ネットワークシステムの開発に携わる。退職後、One To One顧客管理システムの開発・販売会社設立に参加。業界初の顧客遊技履歴データネットワークシステムを立ち上げる。システム開発、セミナー講師、等幅広く活動。2016年10 月株式会社エムシック設立。