【コラム】高いTY値はユーザー評価に直結するか?  ~「PFダンまち」の顧客データからユーザー心理を考察する~

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©大森藤ノ・SBクリエイティブ/ダンまち2製作委員会

GW明けに導入された『PFダンまち』は若年齢層に強いコンテンツと、新規則機としては飛びぬけて高いTYを持ち、期待されたホール様も多かったかと思いますが、期待通りのユーザー評価が得られていない様に思います。今回は同機種を通して、機種の魅力を引き出すために必要な投資金額と、実際のユーザーの投資金額のギャップについて考えたいと思います(文=三輪勝治/エムシック代表取締役)。

まず表①をご覧ください。


『PFダンまち』のTYは6,000を超え、旧MAXタイプの『CR牙狼魔戒ノ花』をも超える値となっていました。一方、千円スタートは13回と極端に低く、スペック的に見てかなりチャレンジした機種だった事を再確認できます。

次に低いスタートがユーザーの遊技にどのように影響したのか確認します。
ユーザーの粘り=アウト/1人、投資意欲=投資金額は『エヴァ15』『Reゼロ』には及ばないものの『ルパン』『花の慶次3』と同等であり、昨今のミドル機と比較して決して悪くない数値です。つまり導入期のユーザーに、低いスタートはさほど大きな影響を与えていなかったと考えられます。

では何故、大きなTYを持つ当機種が、期待したユーザー評価を得られなかったのでしょうか。その答えが、初当投資とT乖離率にあります。

初当投資とは、実運用上で実績確率分のスタートを回すのに必要な投資金額であり、T乖離率は、初当投資と実際のユーザーの平均投資金額のギャップを比率化したものです。初当投資は他の機種が2万円前後である事に対し、『PFダンまち』は2万6,000円強、T乖離率は135%と跳ね上がっています。

ちなみに『CR牙狼魔戒ノ花』は初当投資が2万3,984円に対して、投資金額は1万7,528円でした。

ミドル機の導入期T乖離率のAI-CIS推奨値は50%以下、通常運用時でも100%を超えると危険水域だとしていますが、『PFダンまち』は導入期で100%を大きく超えているのです。

ここでT乖離率という指標を初めて見る方は、数値の運用イメージがわかないと思いますので、表②をご覧ください。

実績値である表①ではTSが辛目に動いていますが、表②ではTSをメーカー発表値、スタート・ベースを実績値で固定し、ユーザーの投資金額変化に対するスタート回転数・T乖離率・初当たり体験率をシミュレートしています。

『PFダンまち』ではT乖離率50%とは初当たり体験率が50%に近づく値であり、『PFダンまち』導入期の投資金額では初当たり体験率が37%まで降下します。一般的にユーザーは勝った方が負けるより離反が少なく、更に負けても初当たりを体験すれば、ストレート負けより離反率が低いものです。

この通り『PFダンまち』を導入期に遊技したユーザーの多くは、「当たりにくく勝ちにくい」機種と感じたのではないでしょうか。投資意欲が上がり、粘って遊技すれば良いのですが、昨今のユーザーの粘りと投資意欲を考慮とすれば、極端にTY値を高めた機種は運用が難しい様に思われます。

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◆プロフィール
三輪 勝治
㈱エムシック代表取締役
1985年立教大学法学部卒業。パチンコ業界大手周辺機器メーカーに勤務。遊技台情報公開システム、情報ネットワークシステムの開発に携わる。退職後、One To One顧客管理システムの開発・販売会社設立に参加。業界初の顧客遊技履歴データネットワークシステムを立ち上げる。システム開発、セミナー講師、等幅広く活動。2016年10 月株式会社エムシック設立。

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