【コラム】パチスロ5号機撤去に向けてやるべきこと 注意すべきは6号機の認定

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今回は、あと半年程に迫った5号機の撤去期限に向けて、やっておくべき事について考えていきます。意外と忘れがちなのは認定取得に関する事ではないでしょうか。慌てないために一度確認しておきましょう(文=三木貴鎬/エスサポート代表取締役)。

1月末直前の
機種構成は?

来年2月にはパチスロ全台が6号機に移行することになります。それまでに販売されるであろう6号機のラインナップから、自店の機種構成も、おぼろげながら見えてきたのではないでしょうか。

上の図を御覧ください。余程、余力のあるホールでない限り、図で示したように5号機が30%近く残っているのではないでしょうか(左図色付きの部分、1列5%換算)。それ以上残せられるなら残したい、という声が多くあるのも事実ですが、稼働する5号機、粗利を取れる5号機という観点からみると、逆に30%程度しかないという見方もできます。

この30%の機種構成を見れば確かに、競合店よりも先にこれらを先行して撤去しようとは思わないでしょう。従って、最後の最後で残した5号機を一気に撤去という形になることは、想定しておかなければいけないわけです。パチスロ台数が200台なら一気に60台の撤去ということになります。

ただし、60台を新機種で入れ替えるというのは費用的にも現実的ではありません。大半は中古機や倉庫在庫で埋め合わせすることになるのではないでしょうか。よくホール様から、“それでは稼働的に厳しくなるのでは?”という声を良くいただきます。1月末がゴールの競争であればそうなのですが、私は2月からがスタートだと思っています。

メーカーサイドは完全新規則機時代を迎えた2月以降も、機械を売り続けていきます。むしろ、入れ替えが一巡した2月以降こそ、いい機械を販売するのではないかと思っています。

1月末まではある程度の機械でも、その需要から売れるでしょうが、2月からは、より良い機械でないと売れないと考えるのは当然でしょう。

従って1月末まではピカピカの新台で100%揃えなければいけないというわけではなく、稼働しない機械で一時的に埋め合わせることも十分検討して良いと考えます。2月以降の機械の入れ替えスペースを残すというイメージです。「入れ替えスペース=稼働の伸びしろ」と考え、そのスペースに、徐々に新台を埋めていけば、競合店に差をつけるチャンスが来る可能性も十分ありえるでしょう。

1月末までに全力で機械代をかけて余力が無くなることにより、2月以降に競合店に仕掛けられて何も対抗できないことの方がよほど恐ろしいと思います。全力で1月を迎えるのではなく、余力を持って2月を迎える。2月からが勝負どころと、考えた方が合理的だと思います。

6号機の検定切れに
注意する

倉庫在庫も活用するのであれば、検定切れにも注意が必要です。『聖闘士星矢 海王覚醒SP』『蒼天の拳 朋友』は8月の中旬から認定申請できるようになりますが、設置中が条件になりますので注意が必要です。また以下の機種は更に注意が必要です。

『猛獣王 王者の咆哮』
『ドンちゃん2』
『ザクザク七福神』
『Re:ゼロから始める異世界生活』
『ヱヴァンゲリヲンAT777』

これらはいずれも2022年2月を迎えた頃に検定期間満了を迎えるため、設置中の場合は認定取得しないと、移動ができなくなってしまいます。また、倉庫に保管していて、再設置しようと思っても、残りの検定期間が数日しかないため、設置する意味がなくなってしまいます。

これらの機種を活かすには、認定を取得するしかないでしょう。特に『Re:ゼロ』『ドンちゃん2』は、再設置を検討しているホールも多いはずなので、認定申請をしなければいけないことを忘れずに管理しておきたいところです。

“6号機で人気のない機種の認定を取得する必要はない”という意見もありますが、弊社では、20台ほど認定取得することをお勧めしています。新台すべてに言えることですが、長期稼働や売上に貢献するアタリ機種、その反対のハズレ機種が存在します。

導入してダメだった際、少しでも早く新台を撤去して売却するために、認定機と入れ替えることが出来れば時短となるため、認定機を倉庫に保管しておくことはある種のリスクヘッジになります。

また、今後も検定切れを迎える6号機は増えてきます。それらの撤去にも認定機が活用できます。6号機全台の認定を取得する必要はもちろんないですが、せめて20台程度は認定機として在庫保有しておくことで、今後の入れ替えも多少、楽になるのではないでしょうか。

パチンコ、パチスロともに、旧規則機の認定切れ、新規則機への入れ替え、新規則機の検定切れと、管理する項目が多く非常に大変な時期ですが、今一度自店の設置機種について再確認しておきましょう。そして、その中でも認定申請は忘れないように心掛けたいところです。

◆著者プロフィール
三木 貴鎬
㈱エスサポート代表取締役
1972年生まれ。97年中央大学商学部卒業後、パチスロ専門店(神奈川県42台)にて勤務。01年〜06年グループ4店舗を統括部長として指揮、在職中より他店舗のコンサルティングにも携わる。この期間、全ての店舗で稼働平均15,000枚を継続。07年に独立し、パチンコ・パチスロホール運営コンサルタントとしてエスサポートを設立。“ホールの知恵袋”として全国どこにでも出張中。社内外を問わず行うセミナーも好評。

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