【コラム】年明け登場のパチスロ新台から、今後の機械選定の教訓を得る!!

投稿日:2021年2月22日 更新日:

・お客様視点の店舗運営
今回は、1月から登場してきた機械を分析し、今後の新台選定のポイントを解説していきます。少しでもいい機械を選定することが、コスト削減にもなり、稼働アップには重要です。1機種の失敗は「2機種分のコスト」ですね。

6号機新台選定のポイントは?

年明け早々、1月には7機種の新台が登場しました。『ニューハナハナゴールド-30』『南国育ち-30』『戦国乙女3~天剣を継ぐもの~』『花の慶次 武威』『パチスロ頭文字D』『LUCKY海物語』『麻雀格闘倶楽部 真』の7機種です。一挙に7機種登場したことで、稼働が分散し、どの機種も初動はイマイチの結果に終わりました。また緊急事態宣言の再発令によって、根本的に稼働が低下したことも新台の不調の原因になった事は否めません。

導入以降、時間が経つにつれ、初週稼働では分かりにくかった各機種の実力が段々と分かってきました。そして早くも、今後使えそうな機種、撤去候補の機種に明暗が分かれています。明暗を分けることとなったゲーム性やスペックの違いは、今後の6号機の新台選定をしていく上での教訓であると思いますので、今回はこの部分を分析・考察・評価していきます。

●『ニューハナハナゴールド-30』
5号機ノーマルAタイプの2大勢力である『ジャグラー』と『ハナハナ』の後継機が、ほぼ同じタイミングで登場したことによって、後継機という観点による、成功するスペックとそうでないスペックがハッキリした印象です。

一足先に登場した6号機『アイムジャグラーEX』は順調な滑り出しでしたが、『ニューハナハナゴールド-30』はスタートから厳しい結果になりました。この違いは、5号機と比べてスペックアップしたか、スペックダウンしたかの違いだと言えます。

両機種ともに5号機よりもボーナス獲得枚数は大幅に減少していますが、『アイムジャグラーEX』はボーナス合成確率、各設定の出玉率がアップしていました。

一方、『ニューハナハナゴールド-30』はボーナス合成確率は同じで、出玉率が大幅にダウンしています。5号機と同様の感覚で遊技出来る確率設計なのは良いですが、単純に5号機ハナハナに比べてスペックダウンが目立ってしまいました。

このスペック差が稼働の差になったと思われます。このことから、教訓は「後継機ノーマルAタイプはボーナス確率、出玉率がアップしているかどうか」です。

●『花の慶次 武威』『戦国乙女3』
この2機種はどちらも高純増AT機で、AT当選契機はG数解除がメインです。また、AT終了直後はほぼ無抽選ゾーンとなります。AT終了直後の当たりの薄さは、止め時がはっきりすることでもあり、レバーオンで抽選するパチスロの本質に欠けていると感じます。また、 G数解除のゲーム性もこれらの性質に拍車をかけます。

2機種の大きな違いは、「突破型」か「直AT型」かという点です。天井までの投資金額は「直AT型」であればはっきりしますが、「突破型」だとメインATに入るまでの投資金額がイメージしづらいです。この差が、稼働の差となったのではないでしょうか。教訓は「G数解除メインの高純増AT機は短命、ただし突破型よりは直AT型に分がある」です。

●『頭文字D』
『頭文字D』は初動はイマイチだったものの、下落幅が小さく、脇役機としてはまずますといった稼働になっています。低ベース、低純増のおかげで、小役による「ボーナス抽選」「AT抽選」が行われるため、パチスロらしいパチスロだと言えます。

低ベースのため、初当たり(TS)が軽くなり、AT獲得枚数(TY)は多くありませんが、バランスがとれたスペックになっています。先述したG数解除メインのゲーム性に嫌気をさしていたユーザーに好まれている印象です。ただし、低ベースだから受けているかどうかという点は、今後の機械でも検証が必要になります。

特に『パチスロ北斗の拳 宿命』は似たようなスペックなので期待できそうです。教訓は「低純増で、毎Gレバーオンのガチ抽選機種は期待できる」「低ベースだからこそ、TYよりTSを重視」というところでしょうか。

●『LUCKY海物語』
教訓からいうと「ノーマルAタイプは『ジャグラー』『ハナハナ』、アクロス系の機種以外は見送り」ということです。6号機のノーマルAタイプの中では、ギリギリを攻めたスペックの本機ですが、5号機と比較すると単純に厳しい。ただし、このタイプはヒットすれば長いので、結果を見てから後追いで導入していくのがセオリーだと思います。

●『南国育ち-30』
ヒットするかどうかがまだ判明しない機種です。ユーザーの大多数を占める、ギャンブル好きといわれる層に受け入れられるかがポイントになりますが、女性にも年配層にも受けるかどうかも重要です。今後も要注視の機種といえるでしょう。

●『麻雀格闘倶楽部 真』
この機種のポイントは純増枚数の変動方法にあります。今まで、このタイプの機種は、ATランクがあり、ランクが上がることで純増枚数が増えるタイプが大半でした。しかし、本機は逆で、上位ATに上がると純増枚数が5枚から3枚に減少する仕組みです。

ATが差枚数管理型のため、純増枚数が下がってもプレイヤーにとってマイナスはありません。出玉が伸びたとき、獲得するまで時間が掛かることで、保通協の試験に通りやすくなるなどのメリットもあると思います。今後、このタイプの機種も要注目していきたいところです。

以上、1月に登場した機種を分析しました。あげさせていただいた教訓を活かし、今後の新台選定に役立ててもらえれば幸いです。

◆著者プロフィール
三木 貴鎬
㈱エスサポート代表取締役
1972年生まれ。97年中央大学商学部卒業後、パチスロ専門店(神奈川県42台)にて勤務。01年〜06年グループ4店舗を統括部長として指揮、在職中より他店舗のコンサルティングにも携わる。この期間、全ての店舗で稼働平均15,000枚を継続。07年に独立し、パチンコ・パチスロホール運営コンサルタントとしてエスサポートを設立。“ホールの知恵袋”として全国どこにでも出張中。社内外を問わず行うセミナーも好評。

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