【コラム】下ネタを安易に言ってはいけない理由。〜fromユキペディア

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【永澤有希のユキペディア】
本誌「間違いだらけの女性活用」連載中、永澤有希氏の新連載がwebでスタート!組織人事コンサルタントとして「人がすぐ辞める企業を、優秀で強い組織に激変」させるなど多数の実績を持ち、予防医学指導士・メイクアーティストなどの資格も保持し「ホールスタッフを輝かせる事が私の使命」と語る永澤氏が縦横無尽に切り込みます!

こんにちは、ミチスケジャパン永澤有希です。

前回「なぜ広報担当は自分が気づかぬうちに性的消費に走るのか」と、タイツメーカーのTwitter炎上事件をもとに書いたところ、マーケティングを専門にされている男性からコメントを頂きました。

「ア○ギの件は、男性vs女性の構図ではなかったのではないか?と思うのです。もともと同社製品の顧客の中には「男に脚を見せる」ためにタイツを選んでいる人がいて、同社もそれを認識していたのではないか。で、その一部の顧客層に向けた発信が、大多数の『男に脚を見せるためにタイツを選んでいるわけではない!』という女性を怒らせてしまったのではないか?」

私にはなかなか難しいメッセージでした。まず申し上げるのは「感じ方が人それぞれ違うのは当然」という事です。

多くの女性は例の一件を、男性vs女性の構図とは捉えておらず、ツイートしたのが男であれ女であれ、怒りではなく、女性用品を扱うメーカーへの気持ち悪さを感じています。

タイツ炎上事件を起こした広報担当者は女性だそうですが、「女性だと、なお、タチが悪い」のです。

タイツメーカーが掲載していたイラスト。※画像は加工しています

女性は女性の下ネタをイヤがる

私事ですが、自分は「子供の頃から気軽に下ネタを言う子」だったようです。

少女漫画より少年漫画をみる機会が多かったことや、男っぽい性格なので女子よりも男子と居たほうがラクだったのも、下ネタを平気で言ってしまう一因だったかも知れません。女子の友人は小学校の頃から超仲良しの親友がいるので、交友関係を広げたいという願望もありませんでした。

小学校時代の親友とは毎年一緒にグアムに行くのが恒例で、その日も海辺をレンタカーでドライブしながら、昨夜行ったバーの話をしていました。

セックス・オン・ザ・ビーチというカクテルは、トム・クルーズの映画『カクテル』でもお馴染みでご存知の方も多いと思いますが、甘酸っぱい味が女性ごのみ。その「sex on the beach」の話題を親友から振られたので、私は運転しながらフツーに「セックス・オン・ザ・びー●く」と合いの手を入れたところ、助手席から親友が、ものすご〜くイヤそうに、

「ユキちゃんて、なんでも下ネタに結び付けるよね」
と言うので、私はハンドルを握りながら「!」と息を呑んだのです。

当時20代でしたが、小学校からの付き合いなので親友歴は当時でも15年になります。15年も付き合いがありながら、

「彼女は私の下ネタがイヤだったんだ」
と、初めて気づきました。

と言いますか、それ以前から私は、自分では下ネタを連発するくせに、男性から下ネタを言われるのは「大っきらい!下ネタなんか言わないで!気持ち悪い!」という、男性からしたら「ふざけんな」的な側面があったので、

「女性が女性に下ネタ言われるのも、不快なものなんだ」
と、すんなり腹落ちしたのです(いいでしょ、この20代女子特有のワガママ加減)。

──「女性が女性に下ネタ言うのはNG。たとえそれが、何十年付き合っている親友であれ」。

今回、タイツ広報担当者が女性なのに炎上したのは、「気持ち悪いおじさんがエロ目線で何か言っている、と思われるような表現をしたからだよねぇ」…と私は、親友から「ユキちゃんはなんでも下ネタに結び付ける」とイヤそうに言われたことを懐かしみながら、女性広報担当者に思いを馳せたのです。言ってくれる人がいるって大事!

タイツの炎上担当者には、『同じ女性として、女性の気持ちを的確に言ってくれる人がいなかったことが不幸』なのでしょう。前回も書きましたがTwitterのフォロワーが増え、驕りから勘違いに発展したのかも知れません。

女性担当者には「その青さに負けず頑張って!」と、私は心からエールを送っているのです。

ちなみに、親友が言った「セックス・オン・ザ・ビーチ」に私が「セックス・オン・ザ・び◯ちく」と返したのは、自分では下ネタのつもりではなく、単なる言葉遊びの一環でした。

だめですねぇ、「そんなつもりはない」という言い訳は。

甘くて爽やかなセックス・オン・ザ・ビーチ。※SUNTORYより引用(https://cocktailrecipe.suntory.co.jp/wnb/cocktail/recipe/sex_on_the_beach/)

男の目線を意識した脚元って?

また、冒頭の氏が指摘した「同社製品の顧客の中には「男に脚を見せる」ためにタイツを選んでいる人がいて、同社もそれを認識していたのではないか」ですが…

「男に脚を見せるためにタイツを選ぶ?そんな女性、居たかな?」
と、思いを巡らせてしまいました。

近年、女性の服は極端にカジュアル化し、以前のような「スカートに肌色ストッキングを履いて、華奢なハイヒールを合わせる」という、女性的でキチンとした私服(昔で言えば、蛯原友里さんのエビちゃんOL的な)は、壊滅状態です。

たまに、山手線の改札など人が多く通る場所で、「今どきの女性は何を履いているのか」と観察しますが、大半がスニーカーや、かかとの低いフラットシューズ。ピンヒールなど履いている人は、ほぼ見掛けません。

ショートパンツを履いた女子は、黒タイツやカラータイツなど色のついたタイツを合わせますが、それは防寒と共に「ナマ脚を見られるのがイヤ」という理由もあります。

かくいう私も以前は、ミニスカートにピンヒールの組み合わせが大好きでした。

不思議なもので、短いスカートとヒール靴に慣れるとどんどんエスカレートして「スカートはもっと短く!ハイヒールはもっと高く!」となるのです。

私がミニスカ時代に履いていたストッキングはイタリア製の、日本で買うと12000円ぐらいするものでした。医療用にも使われる強力な締め付けで、「脚が細く見える」「履き続けると脚が細くなる」、という触れ込み。日本で買うと高いので、海外に行く度にせっせと買い込んでいましたが、それでも一足7000円ぐらいしたでしょうか。

そんなふうに、スカートから見える自分の脚にはこだわっていましたが、それが男の目を意識したものか?と言われると答えはNOです。

単なる自己満足なのです。

鏡に映る自分、街を歩きながらショーウィンドウに映った自分が「キレイじゃなきゃイヤ!」という一点に、固執したものでした。若いって素敵。

イタリア製高級ストッキングの一例。(引用元:https://item.rakuten.co.jp/lucky-nice/l_piazza500/)

令和時代の、男の目線を意識した女性

でも、ふと思い出したんです。

「いたいた、令和の時代でも、男の目を意識した人が!」

それはモチ子さん(仮名)という小柄な女性。年齢的には中年ですが、「男にチヤホヤされる事が死ぬほど好き」というのが、生まれ付きのキャラクター。ディスっているのではなく生来の性質として、モチ子さんの「男大好き」な性質を、周囲も尊重しています。

男女2:2でゴルフに行き、一人の女性がバンカーにはまって男性陣が掛かり切りになると、遠くからモチ子さんが「きゃっ!」と声をあげて転んで見せて、自分を注目させるなど、男性の気を引く仕草を多々するのですが、そんな芸当も風物詩と化している女性です。

私も飲み会の席で、モチ子さんに「家に帰るからユキさんの車に乗せてって」と言われ、まんまと騙されて、モチ子さんが不倫相手(1)40代某士業と待ち合わせている場所まで送り届けをさせられたなどなど、男関係では手酷く利用されておりますが、「モチ子さんなら仕方ないよね」と、周囲は温かく見守っています。

モチ子さんは、不倫相手(2)70代医師にスポーツカーを買ってもらい、同じ職場のB美さんとゴルフに行く際、スポーツカーでB美さんを迎えに行く事になりました。

するとB美さんの旦那が「俺もカッコいい新車を見たい」と言うので、B美さんはモチ子さんに「旦那がモチ子の車を見たいって」と前の晩にLINE。

ゴルフに行くときのモチ子さんの定番は「ハイソックスにスニーカー」ですが、その日は「旦那」のキーワードに反応したようで…

翌朝、B美さん宅前でスポーツカーを降り立ったモチ子さんは、超ミニのスカートにめちゃくちゃ高いピンヒールで、お尻をブンブン振りながら歩いて来ました。

身長150cmのモチ子さんにハイヒールは、美の黄金比に当てはめるとバランス的にNGですが、B美の旦那氏もモチ子さんの性格を理解しているので、「お!峰不二子が来た!」と持ち上げ、モチ子さんは朝から上機嫌なのです(これで、職場の平和が保たれるそうです)。

なぜ神田うの氏のG社は大ヒットし、A社は炎上したのか

かように「男に脚を見せて喜ぶ女性」は、いるには居ますが少数派ですし、その「男大好き」な女性が、タイツ会社のエロいイラストを見て「私もこれを買おう」と思うか?といえば、むしろ逆だと思います。

なぜなら、男大好きな女性は、

「自分以外の女が、男にチヤホヤされるなんて許さない!キーッ!」
なので、エロくて若くて可愛い女子が宣伝している物には「ふん!」と反感を持ちます。

モチ子さんは医療関係者ですが、自分より若くて綺麗…などの理由で「気に入らない女性」に予防接種の注射をするときは、口をへの字にして不機嫌まるだしで、物凄い勢いで注射針を「ぶっ刺す」そうです。注射針を刺された女性の「腕の肉」が、針と一緒にめり込む様子が見られ、周囲もギョギョッ!モチ子さん、筋金入りです。

昔、神田うのさんがグンゼのタイツデザインを手掛けた時は爆発的にヒットしました。

ストッキングの柄を分かりやすく見せるため、パッケージのモデルになった神田さんは、超ミニスカで脚を付け根から見せていましたがエロさは微塵もなく、その美しい着用イメージに購買層は「このストッキングに似合う素敵なワンピを買おう、そして、お洒落が似合うレストランに行って…」というリアルなお出掛けシーンまで想像し、さらなる消費活動まで促しました。

また、ミニスカから伸びた美脚には、神田さんに女性の自立も感じる一方、「こんな繊細なビジューの付いたタイツを履いたら、男性にエスコートしてもらえそう」という、「女性として尊重されそう」的な一面も、購買層は感じ取ったのです。

今回のラブタイツ騒動は、重要なポイントである「女性の尊重」が見事に欠けていたのです。

筆者も大好きで買い集めていた神田うの氏のストッキング。タンスを探したら昔の未開封品が!消費税5%なので7年以上前のもの。

ミニスカ&ナマ脚の女性=男に脚を見せて喜ぶ女性、ではない

んん…書きながら私は、またモチ子さんの、脚にまつわるエピソードを思い出しました。

春先に職場の女性たちとBBQに出掛けたモチ子さんは「超ミニのフレアースカートに黒タイツ」でしたが、男性が集まった途端、「あっちゅぅーい!(訳:暑い)」と言って黒タイツを脱ぎ始め、下着が見えそうなフレアースカートにナマ脚で、嬉々としながら男性陣に肉を焼いて振る舞まった、終始お尻を振りながら…とはB美さんの旦那氏談。このように筋金入りの男大好き女性は、タイツなんか履かずナマ脚一本勝負。「私のミニスカから下着が見えそうで男子がドギマギしている」と思う事に喜びを感じるので、そもそも「男に脚を見せるためのタイツを履く」という概念は無いようです。

だからといって、世間のミニスカ&ナマ脚の女性が「男に脚を見せて喜ぶ女じゃない」ことを、私は強く訴えますし、大多数のミニスカ愛好者は昔の私のように「自己満足」とか「そういう自分が好き」でやっているのです。

モチ子さんは「男大好きな女性」の中でも、かなり突き抜けた存在です。

色々と書き殴った今回のユキペディアですが、まとめるなら「下ネタを嫌がる人は想像以上に多いので、安易に口に出すのはやめましょうね!親しき仲にも礼儀あり!」ということで、よろしいでしょうか。

それではまた、ユキペディアでお会いしましょう♪

◆著者プロフィール
永澤有希(ながさわ ゆき)
㈱ミチスケジャパン 研修講師・組織人事コンサルタント
コンサル企業、パチンコ企業を経て現職。経営者の気持ちもスタッフ心理も理解できる唯一のコンサルタント。厚労省推進PA選出など、採用教育、組織作り全般で成果を上げ、評価の厳しい創業者からも「永澤くんのお陰で組織が変わった、貢献度は大きい」の言葉を貰う。業界特有のハラス問題も精通しハラスメント防止研修も多数担当。現場経験から「業界に必要」と感じるものはジャンル問わず勉強を欠かさず、メイクアーティストや予防医学指導士、防火防災士などの資格取得。企業および遊技業協同組合等の講演も多数担当。
研修(接遇・管理者研修・新人研修・新店研修・女性活用・ハラスメント研修ほか)および講演の問合せはMail info@michisuke.com
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