遊技産業健全化推進機構は6月19日、パチンコ機の一般入賞口への入賞状況を確認する「遊技機性能調査」の2020年5月末までの調査結果を公表した。同機構では、遊技機性能調査の定期的な実施を5月末で終了する方針を示しており、今回が最後の調査と報告になった。
リリースによると、2020年は1月から4月まで本調査の実施はなく、最後の定期調査となった5月の有効調査台数は、全国11地区55店舗の86台。このうち、全86台で一般入賞口への入賞が確認された。入賞玉数は86台全てで10個以上となった。
2017年1月の調査から一般入賞口への入賞は全て100%となった。
同機構による本調査は、2015年6月1日から始まった。当時、パチンコのセブン機において、一般入賞口に容易に玉が入らない、いわゆる「くぎ曲げ」が横行しているとして、警察庁が機構に調査を要請したのがきっかけとなる。
調査は、機構の調査員が一般客として遊技し、一般入賞口への入賞状況を調べるもので、1台のパチンコ機において大当たり等を挟まずに、2,000個以上の打ち出しが確認できた調査を有効とした。
最初の調査となった2015年6月は、全国7地区23店舗の32台が対象となり、このうち一般入賞口へ入賞が確認された遊技機は9台(28.1%)だった。その後の調査でも入賞率の低さが判明し、その後、メーカー出荷時にすでに性能が異なっている可能性が浮上し、「検定機と性能が異なる可能性があるぱちんこ遊技機」として回収・撤去されることになった。
検定機と性能が異なる可能性があるぱちんこ遊技機の撤去は2016年12月までに完了し、2017年1月の本調査からは一般入賞口への入賞率は100%となっていた。
機構では、現在のホールに設置されているパチンコ機に大きな問題がないことなどを理由に、今年5月までで定期的な本調査の実施を終了することを公表していた。