日電協は6月12日、都内ホテルで第40回通常総会を開催した。
総会冒頭、兼次民喜理事長は「来年の1月末日をもってすべての旧規則遊技機を撤去するという時期について、異例の規則改正による検定期間、認定期間の1年延長という措置が先月執られた。我々にとっては、検定・認定期間が延びることで一面的には商いの機会が少なくなると考えられがちだが、ホールはこの間、休業を強いられて、客が減ってきている。そういう中で、旧規則遊技機の検定期間、認定期間の延長は、生き残れるホールさんも増えるのではないかと考えている。結果、我々が製造した遊技機を購入してくれるホールが、危機を乗り越えてまた新たに購入者になってくれることで、我々の利益にもつながるはず」と述べた。
総会後の記者会見では、2019年度の事業報告ならび2020年度の事業方針を報告。令和元年度の日電協証紙発給枚数は41万984枚で、前年度比22.2%増加したことなどが報告された。事業方針では、今年予定していた「パチスロサミット2020」について、新型コロナウイルス感染拡大など諸般の事情により中止することとした。
その後の質疑応答では、パチスロ市場におけるコロナ禍の影響や、6.1号機、メダルレス遊技機の進捗状況などの記者の質問に回答。新型コロナウイルスの影響について岩堀和男副理事長は「パチスロ機は共通部品が多いことから、今のところコロナの影響で部品が入らないということはない。しかし、この状況が世界的に続けば部品調達が厳しくなる可能性もある。今回の緊急事態宣言に伴い開発が遅れたり、保通協への申請件数も多少削減され、2ヵ月ほど空転している状況。従って、新台の供給が新型コロナウイルス前の水準に戻るには、今後の第2波、第3波の影響もあるが、数ヵ月はかかると予想している」と述べた。
メダルレス遊技機については「供給目標を当初2021年の2月くらいまでにはと申し上げていたが、コロナの影響で数ヵ月延びている。できる限り急ぎたいが今のイメージだと2021年の春ぐらいに目標を遅らせた形で調整していきたい。一番は普及をさせること。メダルレスはメダルが無いわけで、これは当初から説明している通り衛生的。特に今のコロナの状況を踏まえて、衛生面も含めて現行機との差別化が図れるようにというところも行政に話をして、先ほど話した目標でやっていきたいと思っている」(岩堀副理事長)と見据えた。