新型コロナウイルスに対する緊急事態宣言が全面解除され、全国のパチンコホールで営業が再開された。しかし、新型コロナウイルスへの対応は長丁場が見込まれている。今後も店舗での感染防止対策は重要となる。
パチンコ・パチスロ産業21世紀会では、営業再開する際の基準として「感染拡大予防ガイドライン」を策定した。同ガイドラインでは感染拡大防止に向け、9つの項目に分けてホールが実施することや検討すべきことを掲げている。店内でクラスターを発生させないための各種取り組みはもちろん、今後検討していかなければならないのは、罹患が疑われる来店客の入店を未然に防ぐことだ。
そのためには店舗入り口での検温が有効だが、営業再開後のホールの取り組み状況を見てみると入り口で検温を実施できている店舗は多くないのが現状だ。業界のWEB制作・広告デザインを手掛けるアイキャンディでは、営業再開した5,922店舗における、来店客検温実施店舗数を調査した。それによると6月9日時点で、実施店舗1,206店、未実施4,716店で、全体の約20%ほどしか検温を実施できていない状況が浮き彫りとなった。
検温が広く実施できない要因としては、スタッフが付きっきりで検温を行う必要があり、濃厚接触のリスクが伴う点や、人件費などのコストがかさむ点などが挙げられる。また、導入を検討していても、今までホールでは検温器を使用する文化がなかったため、どれを選択すればよいのか、頭を悩ませているホールも多いのではないだろうか。
そこで、弊誌編集部では世に登場している検温器をタイプ毎に分類、性能・コストの両面から比較し表にまとめた。
「ガンタイプ」では低コストで導入できる点が大きなメリットだ。しかし、必ずスタッフによる検温が必要となり、検温のために来店客と接近しなくてはならないため、ソーシャルディスタンスを保つことが難しい。一方、「据え置きタイプ」は離れた場所から半無人(計測結果をバックヤードで確認する作業はあり)で検温が可能だ。しかし、価格が高く設置工事も要するためコストが嵩むのがネックだ。「スタンドタイプ」はその中間をとったような性能となっている。
今後、感染拡大防止対策を考える中で検温器の導入を検討する場合は、企業方針や自店の客層などから最適なタイプを選択していくことが重要となる。その際に、この記事をひとつの参考指標としてもらえれば幸いだ。