パチスロ参加人口809万人、若年層の増加が目立つ結果に

投稿日:2020年5月14日 更新日:

日遊協はこのほど、「パチスロプレイヤー調査2019」の概要版を発表した。6号機への切り替えが進むパチスロ市場だが、プレイヤーの参加実態や6号機への評価などがまとめられている。

調査結果によると、2019年のパチスロ参加人口(年1回以上遊技)は809.4万人。2018年(659.5万人)と比較し、約150万人増と大幅に回復した。特に「10代・20代」(約52万人増)、「30代」(約43万人増)だけで100万人近く回復するなど、若年増の増加が目立つ。参加状況として「この1年以内に始めた」と回答する割合が低いことから、新規層ではなく再開層による増加と見られる。

また、「以前よりも遊ぶ回数が増えた」と回答したファンに対し、その理由を問うたところ、全体では「使える時間が増えた」「使えるお金が増えた」と回答する割合が3割以上を占めた。

さらに若年層(10~30代)に限って上記質問の回答結果を見た場合、「誘われるようになった」と回答する割合(3割前後)も高い。この点については、6号機「Re:ゼロから始める異世界生活」などのヒットや、2019年末の主要旧基準5号 機の撤去を惜しむいわゆる「打ち納め」などがこの背景にあると考えられる。同調査の分析では、誘われる機会の増加が、参加人口の増減と関連性が高いとしている。

一方、パチスロを止めた休止者層だが、理由の上位には「勝ちにくい」「お金がかかる」「おもしろい機種がない」といった声が挙がった。特に止めた時期が直近ほど、上記の回答割合が高いことから、参加人口の増加には、直近まで遊技者だった層の離脱理由を改善することが一番の近道とした。

6号機の評価については、第一印象は良いものの、遊技を重ねるほど、否定的な声が高まる傾向が見られた。遊技する理由では「好きなコンテンツ」「AT中の高純増に期待できそう」「低投資で遊べそう」と回答した割合が2018年に比べて上昇。その一方、6号機を継続して遊びたくない理由については「勝てない」点が挙げられている。

またスペックについては「有利区間の仕組み」「高純増AT機の魅力のなさ」「ゲーム性が単調でつまらない」といった回答割合が上昇しており、6号機を理解している層ほど、特に「勝てない」ことや、「有利区間の仕組み」について否定的な回答割合が高まった。

今後、パチスロ参加人口の維持、拡大するために、本調査では6号機の出玉性能面の改善を挙げた。「高純増」など6号機の第一印象の良さや、旧基準5号機の打ち納めといった点を理由にパチスロ参加人口が回復したと考えられる2019年だが、一方で6号機は、仕様の理解が深い層ほど、勝ちにくさや単調性など否定的な印象を持つ割合が高い。これらは一撃の出玉や有利区間の上限など、6号機特有の仕様が関係している。旧基準5号機が完全に撤去されるまでに、上記の点を含めた出玉性能の改善が今後、必要であるとした。

「パチスロプレイヤー調査」は日遊協が主体となって毎年発刊し、今回の調査・分析にはエンタテインメントビジネス総合研究所およびシーズが協力した。

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