【コラム】機械撤去による顧客の流出を防ぐ

投稿日:2020年3月30日 更新日:

・お客様視点の店舗運営
店舗を離反した高射幸性パチスロ機のユーザー動向と嗜好性を把握し、機種客を店舗客へと変化させる店舗運営を考える。

前回、高射幸性パチスロ機撤去後の回遊状況についてお話しました。パチスロであれば5号機Aタイプ、パチンコであればミドル機へと移動しており、その中でもパチンコの新規則機ミドルへの流出に注目し、今後の店舗運営について考えてみました。

来店しているユーザーに関しては、店舗内の回遊状況を把握する事が可能で、回遊先の機種を強化するなど様々な営業施策が検討出来ますが、問題は離反したユーザーをどの様に呼び戻すかです。

過去の連載記事の中では、新規則機時代に向け高射幸性パチスロ機ユーザーの動向を把握する上で、改めて会員管理の重要性をお話しました。「自店の離反客の動向と嗜好性は把握できていますか?」と問いかけさせていただいています。

今回は高射幸性パチスロ機ユーザーの店舗の離反状況を把握し、「これらのユーザーをどのように取り込むか?」、「機種についていた機種客をどのように店舗に定着する店舗客へと変化させるか?」について考えてみたいと思います。

・高射幸性パチスロ機ユーザーの店舗離反状況
『バジリスク~甲賀忍法帖~絆』をメインに遊技していたユーザーの離反状況ですが、資料1をご覧ください。11月までは毎月約25%前後の離反率でしたが、撤去月の12月は27.6%、完全撤去後の1月は約43%と離反率が上がっています。

メインに遊技していた好みの機種がなくなったからといって、直ちにパチンコ
・パチスロを止めてしまう訳ではなく、通っていた店から好みの機種が無くなった事で「その店に行く理由がなくなった。違う機種を遊技するなら別に他の店でも良い」と考え、来店しなくなっているのでしょう。

このようなユーザーは、いわゆる機種につく「機種客」であった訳で、今後はそういったユーザーを自店内の機種を回遊する「店舗客」にする必要があります。

そこで過去の連載記事でお話した「現状把握」がまずは重要となってきます。

本来は自店の会員データを参照すべきですが、今回はAI–CISのユーザー動向を参照して頂き、自店施策への参考として考えて頂きたく思います。

・店舗離反者の遊技状況を把握する
資料2をご覧ください。ある店舗のAI–CIS会員来店分析データになります。これを見ると12月→1月で来店会員数は増えていますが、離反会員・絆離反会員の数は増えています。

続いて資料3の「1月の絆離反会員リスト抜粋」から、会員Cをご覧下さい。前月のメイン機種は『バジ絆』ですが、そのほかにも前月遊技した機種が21機種あります。それにも関わらず『バジ絆』撤去により離反しています。つまり会員Cは、通っている店の『バジ絆』を中心に立ち回り、『バジ絆』が無くなった事で店舗を変えたと考えられます。

更に踏み込んで遊技状況を確認します。資料4および5は「マイ遊技帳」で確認した会員Cの遊技状況の抜粋です。これらデータから会員Cの遊技状況を次の通り推定します。

①来店し、まず『バジ絆』を遊技、状況により様々な機種を回遊。②回遊機種は『ジャグラー』「6号機」「主要ミドル機」「パチスロコンテンツのパチンコ新規則機」。③『バジ絆』撤去後は「パチスロコンテンツのパチンコ新規則機」を中心に粘らずに遊技し、負けている。④12月28日を最後に離反。

つまり、会員Cにとって『バジ絆』の撤去は回遊状況の変化点にすぎず、真の離反理由は「パチンコでは粘らず遊技機種に迷い、結果負けた事」なのです。

・店舗離反者に向けた営業施策を考える
では、どう呼び戻すのか考えていきます。来店促進はDMやLINE等での新台導入のアプローチになるでしょう。当然『SLOTバジリスク~甲賀忍法帖~絆2』や、パチンコ遊技が多い事から『P花の慶次~蓮』等も来店動機になると考えられます。

ここで『バジ絆2』や『花の慶次~蓮』に満足すれば良いのですが、出来なければ「パチスロコンテンツのパチンコ新規則機」に回遊する事が予測されます。

真の離反理由が「迷いながらパチンコで負けた事」であるなら、想定される機種の中で「当りやすく勝ちやすい」機種を選定し、その機種に誘導できる仕組み(レイアウト・POP・声掛け等)が必要な事がお分かり頂けると思います。

例えば、パチスロコーナーに隣接して「パチスロコンテンツのパチンコ新規則機の話題機で、勝ちやすいライトミドルを適正利益率で構成する」等の施策も考えられます。

本例はあくまでも離反パターンの1つであり、自店のユーザー動向を分析した上での施策を講じる必要があります。2020年は主要機種の撤去による離反ユーザーを生み出さない為にも、自店の会員管理を顧客データの活用として見直し、「機種客」を「店舗客」にしていく必要があります。

◆著者プロフィール
三輪 勝治
㈱エムシック代表取締役
1985年立教大学法学部卒業。パチンコ業界大手周辺機器メーカーに勤務。遊技台情報公開システム、情報ネットワークシステムの開発に携わる。退職後、One To One顧客管理システムの開発・販売会社設立に参加。業界初の顧客遊技履歴データネットワークシステムを立ち上げる。システム開発、セミナー講師、等幅広く活動。2016年10 月株式会社エムシック設立。
URL www.ai-cis.com
Mail info@ai-cis.com

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