業界有志で組織される勉強会「青とうがらし会」は8月22日、都内五反田で今年3回目となるセミナーを開催した。今回のセミナーは「現場からの挑戦」「学生視点の業界分析」「AIの実践活用」という3つのテーマで講演が行われ、多数の業界関係者らが会場に足を運んだ。
最初に登壇したのは、東京・武蔵小山エリアにて《エンジェル》の屋号で店舗を展開する大蔵物産。同社営業本部の松田英佑マネージャーは、女性社員の採用と定着に向けた取り組みを紹介したうえで、近年注力している「生放送を活用した集客施策」について説明した。発表を担当したのは、同社で「チャーミーズエンジェルス」として活動する3名の女性スタッフ。彼女たちは閉店後や営業中のライブ配信ををはじめ、衣装や季節イベントを取り入れた独自企画を展開。ダンスや歌、トークを交えた配信が視聴者から高い支持を集め、来店動機にも直結しているという。今回の発表の中では、試行錯誤してきた活用の歴史や仲間を巻き込む工夫、さらにはオフ会開催に至るまでのプロセスが共有され、ホール発のファンコミュニティづくりの可能性が示されるなどした。
続いて、学園祭での体験ブース出展やメーカー・組合との連携など、多彩な活動を展開する大学生サークル「ぱちスロ部」代表の豊田悠真氏が登壇。豊田氏は、ホールに対する不満や店舗選択理由などを学生に聞いたアンケート結果を発表。このうち、店舗選びの基準では「家や駅から近い」といった定番に加え、「X(旧Twitter)での店長アカウントの発信」を重視する学生が多い点が特徴的だったとした。
また最後には、株式会社共闘ラボの畠中太一代表取締役が、現場に向けたAI入門・実践編をテーマにレクチャー。畠中氏はChatGPTなどのAIツールを活用した資料作成のデモンストレーションを披露するとともに、AIによる施策提案などで効率化できることを説明した。加えて、新台の稼働貢献をAIに予想させる手法を紹介。データの整備方法や、分析上の留意点などを解説した。