【コラム】脇役機として使える? パチスロ『Lデビルメイクライ5』を評価する

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スマスロのメイン機が中々登場してこない中、脇役機として2~3%設置できる機種の重要性は高まっています。これら脇役機の導入有無で、自店の機種構成の良し悪しが決まってくるといっても良いでしょう。

まず演出面ですが、ゲーム版権のため映像クオリティは非常に高く、完成度は高いといえます。

スペックは純増枚数5.8枚/G、コイン単価3.5円、MY3,335枚、MY単価953枚と、中単価帯ながら一撃性を秘めています。ATのゲーム性は『S甲鉄城のカバネリ』のようなSTタイプとなっており、後ほど触れますが、上位ATはカバネリよりも強化されている印象です。

通常時は、G数解除による初当たり、ポイントによるCZ抽選の2種類が並行して行われます。G数解除モードは4種類(通常A、B、C、天国)で、それぞれの天井は順に1,000G、900G、800G、100Gとなります。ポイントは1,000ポイントを1周期として、到達毎にCZ抽選が行われます。1周期平均約70Gで、天井は10周期です。

初当たりは擬似ボーナスとなります。ボーナスは、AT確定となる「エピソードボーナス(BIG)」、AT期待度約20%の「DMCボーナス(REG)」の2種類で、選択比率は1:1。獲得枚数はBIGが約120枚、REGが約60枚となります。AT非当選時は、通常時の消化G数は引き継がれるほか、次回初当たり時のBIG当選比率が上昇する仕組みになっているため、基本的にユーザーはAT当選まで遊技を継続するような仕様となっています。

STは27G継続で、主に1/10で成立するチャンス目でボーナス抽選を行います。各リールに配置されたDMC図柄が、指定されたリールに停止すれば特に熱いです。継続期待度は平均65%、なおST中は減算区間となります。

ST中にボーナス当選すると、獲得枚数を決定する報酬アップゾーンに突入。はじめに基本継続率(45%~92%)が異なる4人のキャラから1人が選択されます。初期枚数は150枚で、報酬アップゾーン中に1/3.5の小役を引ければ1ランクアップ、小役を引けなくても基本継続率に基づいてランクアップ抽選が行われます。

ランクはC、B、A、S、SS、SSSの6ランクあり、獲得枚数はそれぞれ150枚、200枚、250枚、300枚。SSランク以上時は消化時に枚数上乗せが頻出するため、平均560枚獲得できます。

上位ATへの突入条件は、1回のSTで500枚を獲得した後の特殊バトル勝利、もしくはSTで2,200枚獲得の2パターンです。特殊バトルは100G間の現状維持区間で、敵のHPを全て削り切れば勝利となり上位STに突入します。仮にバトルに敗北してもST継続率が強化された状態となるため、エンディング到達からの上位STを狙いやすくなります。

上位ATは約400枚のボーナスが約89%でループする仕様で、初当たりから上位AT終了までの期待枚数は約3400枚のため、突入は1日に1回程度だと思われます。

STに突入しても8割は100~400枚程度の獲得で終わることが多そうですが、500枚獲得で上位ATの挑戦権を得られることは高いハードルを低く見せる工夫であり、評価できます。

『Lモンスターハンターライズ』、『Lバイオハザード5』に比べ上位STが強く、シームレスに貫通していくため、勝負好きな層は本機を好むと思います。高設定狙いの層はバイオ5、バトル好きな層はモンハンライズと、プレイヤーの棲み分けも可能です。

販売台数も9,000台~1万台程度とされており、飽和する台数ではありません。そのためバイオ5と同等の評価はできますので、20円パチスロ総台数の2~3%を目処に導入を推奨します。

◆プロフィール
三木 貴史
㈱エスサポート代表取締役
1972年生まれ。97年中央大学商学部卒業後、パチスロ専門店(神奈川県42台)にて勤務。01年〜06年グループ4店舗を統括部長として指揮、在職中より他店舗のコンサルティングにも携わる。この期間、全ての店舗で稼働平均15,000枚を継続。07年に独立し、パチンコ・パチスロホール運営コンサルタントとしてエスサポートを設立。“ホールの知恵袋”として全国どこにでも出張中。社内外を問わず行うセミナーも好評。

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