日工組と日電協は2月19日、都内中央区の日工組会議室で合同記者会見を開催し、「ボーナストリガー機(BT機)」と呼ばれる新しい遊技性を備えたパチスロ機の詳細を発表した。
BT機は、昨年8月23日付の警察庁による解釈基準の改正を受け、規定数固定機能を活かしたノーマル機とAT機の中間に位置する新ジャンルのパチスロ機で、現在、市場投入に向け各社、準備が進められている。例えば、ノーマル機のBB後にボーナス高確率モードを搭載できるなど、これまでのノーマルタイプを大きく拡張する遊技性が特徴だ。
記者会見では、BT機における想定遊技性として以下5種類のタイプが紹介された。
・ループタイプ
BBに通常ボーナスとBTボーナスが存在。BTボーナス当選後はボーナス高確率モードへ移行し、BTボーナスを引き続ける限りループ(例:BTボーナス継続率50%など)する。
・ノーマル+プレミアループタイプ
通常時はノーマル機のような遊技性だが、低い確率で当選するBTボーナスを引いた場合のみ、高確率モードが高継続(例:BTボーナス継続率85%など)。
・引き戻しループタイプ
ボーナスに当選すると必ず高確率状態に移行。その後もボーナス当選を重ねる限りループ(例:ボーナス引き戻し率50%など)するが、小当りを引くと通常モードへ転落する。
・ボーナス2回セットタイプ
BB後は高確率モードへ移行し、即2回目のボーナスに当選。その後、通常モードに戻る。連続ボーナスにより、例えば、1回のBB=350枚獲得など、従来のノーマル機のBB獲得枚数上限よりも多く獲得できるようなイメージの仕様となる。
・ボーナス獲得枚数上乗せタイプ
BTボーナス当選時に高確率モードへ突入。高確率モード中は即当選する「上乗せボーナス」と「終了ボーナス」があり、上乗せボーナスを重ねるほど獲得枚数が増えていく仕組み。1回のBBの中で「段階的に獲得枚数を積み上げる」ような印象のボーナスとなる。
会見の冒頭、日工組の榎本善記理事長は「時代に合わせてルールを変え、ファン数を増やすべく努力を続けているなか、BT機がお披露目となった。パチスロの新たなジャンルとして華々しくデビューし、業界の未来を明るく照らすきっかけになれば」と期待を寄せた。
続いて、日電協の小林友也理事長は「ホールとユーザーの減少で業界は非常に厳しい。新規ユーザー獲得が必須であり、多種多様なパチスロ機を開発できるように数年前から行政に相談していた。昨年8月の解釈基準改正でBT機が実現し、昨年11月から型式試験の申請を始めている。既に適合した機種もあり、数機種を同時開店することで多くのユーザーに遊んでもらいたい」と語った。
なお質疑応答で、BT機のリリース時期と同時開店される機種数について問われた小林理事長は「今年6月頃には開店を目指したい。少なくとも3機種程度が揃う形でスタートできれば」と言及。今後の市場投入に向けて着実に準備が進んでいるようだ。
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日工組の榎本善記理事長
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日電協の小林友也理事長