【コラム】「MY単価とは?」、パチスロ機種選定の1つの基準

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昨今では「MY単価」と言う言葉をあまり聞かなくなったのではないでしょうか? 私自身はパチスロの新台が登場するたびに、当然ですがコイン単価・MY値と言った数値からMY単価も出した上で、新台の評価や導入の判断にしています。今回は、パチスロの評価や導入の判断指標の1つとなる「MY単価」についてお話しようと思います。

「MY単価」と言う言葉が、よく使われるようになったのは、5号機後半くらいでしょうか?
当時はMY単価「900」を超えているかどうかがヒット機の一つの要素であると、メーカーやコンサルタントの皆さんがおっしゃっていたと記憶しています。

当然、私もMY単価900と言う数値を意識して評価や選定はしていました。ただ5.9号機~6号機時代に突入してMY単価どころの話ではなく、出玉性能そのものに問題が発生したため、あまり使われなくなった経緯があります。

今現在、6号機のスマスロ時代に入ってから、この「MY単価」と言う指標がどのように活用されているのか、または活用されていないのかについてですが、結論から申し上げますと、今でも「MY単価」という数値は1つの基準値として活用されております。

ただし、MY単価の数値が高ければ良いと言う訳ではなく、そこにはコイン単価と言う指標も併せて活用する必要があります。

簡単にお伝えすると…
設定①のコイン単価3.0円~3.5円程度の機種であれば、850~950程度のMY単価でも十分大ヒットの要素と言えます。

ヒット機種例:MY単価
モンキーターンⅤ:878
モンスターハンターライズ:960
真・一騎当千:934
防振り:860
戦国乙女:942
北斗の拳:865
エリートサラリーマン鏡:848
ゴッドイーター:939

ちなみに、3.0~3.5円のヒット機の平均MYは2,982となりました。
こちらも決して高い数値ではないですが、最低限の条件として付け加えておくと、よりパチスロ機の選定精度が高まると思います。

次は高単価機種です。設定①コイン単価4.0円以上の機種においては、MY単価950~1,000程度の数値を持っている機種がヒット機に多い傾向がありました。

ヒット機種例:MY単価
からくりサーカス:976
かぐや様は告らせたい:1,008
スーパービンゴネオ:1,008
ToLOVEるダークネス:989
チバリヨ2:1016
革命機ヴァルヴレイヴ:844

高単価機については、コイン単価・MY単価と併せて、MY値と言う出玉に直結する数値も見ておく必要があります。

上記に挙げた高単価機のうち、ヴヴヴを除くと全機種がMY4,000を超えており、高単価機の平均MYは4,244となっております。これは出玉性能においてその影響力が稼働に直結する数値ですので、こちらも高単価機を検討する上で重要な数値でしょう。

MY単価という判断基準は、ユーザーにとって、投資に見合うかそれ以上のリターンが期待できるかどうかの指標となります。当然、高い方がリターンに期待が持てると言う意味では、ユーザーの期待値も高まりやすいですが、3.0~3.5円程度の中単価帯のヒット機種についてはその限りではなく、出玉性能よりもより楽しめるゲーム性や出玉システムに重きを置く傾向が強いです。

MY単価と一言で表しても、打つ客層の違いに応じで基準値を使い分けることが機種選定のリスクを抑える一つの考え方になります。

最後に、今後登場予定の新台についてMY単価を中心に少しだけ考察してみます。
・Lうしおととら MY単価1,090(コ単3.4円)
・マギアレコード MY単価936(コ単3.2円)

噂では4月頃に登場するであろうこの2機種は、どちらも3.0~3.5円の中単価帯のスペックです。そしてMY単価が1,090と936で150以上の大きな差が出ています。『Lうしとととら』のように、中単価帯の機種でMY単価1,000を超える機種はこれまでほとんど出てきていません。

中単価帯でMY単価1,000を超える機種がどんな実績を出すか?結果次第ではMY単価の判断基準が変わる可能性もあるくらい、実に楽しみな新台となりました。

また、これまでの解説の通り、中単価帯においては850~950程度の中でヒット機が多く生まれている傾向が強く、ゲーム性と併せて考えると『マギアレコード』の出来映えも非常に気になるところです。

数値上はヒットする可能性を秘めているため、こちらも導入後の実績が非常に楽しみな新台となりました。

MY単価という判断基準はもちろん、コイン単価やMY値など、複数の基準値を組み合わせて考えることで、より精度の高い機種選定に繋がっていくと考えています。

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●プロフィール
飯田信一
株式会社ピーナレッジマネジメント

これまで25年間、パチスロ営業支援を生業として、ホールの営業計画、設定調整、機械選定など、パチスロ運営のすべての面における支援を実施。現在も複数のホール法人、遊技機メーカーの支援を行う。

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