神奈川県遊協傘下の厚木市遊技場組合は12月11日、あつぎ市民交流プラザで「第1回厚木組合フォーラム」を開催した。同フォーラムは、地域に根ざしたパチンコホール同士が意見を出し合い、「厚木市を元気にするためにできること」を一緒に考える初めての試みだ。
参加したのは地元の5店舗(マルハン厚木北店、マルハン厚木店、グランドオータ厚木店、キコーナ厚木北店、キコーナ愛川店)・計11名のスタッフたち。店長からアルバイトまで、普段は異なる立場や雇用形態の人々が“ニックネーム”で呼び合い、垣根なく自由にアイデアを交わす工夫が取られた。現場の最前線で働くスタッフたちの生の声が集まった背景には、「他のホールの視点を知りたい」というアルバイトスタッフの素朴な要望がある。
この日のテーマは2つ。「厚木市を元気にするためにできることは?」と「働きやすい職場とは?」だ。前者の議題では、地域産品を景品にしたオリジナルファン感謝デーの開催や、他店舗とのSNSコラボ、ホール駐車場を使ったフリーマーケットやB級グルメイベントなど、地域密着型のアイデアが次々と挙がった。
一方、「働きやすい職場」については、上下関係を問わず自由に意見が出せる風土や、清潔で快適な店内環境、Z世代にも寛容な職場づくり、さらには頑張り次第で年収1,000万円を目指せるキャリアパスなど、多様な声が飛び交った。「お客様からスタッフを守る姿勢」や「新しいことを受け入れる柔軟な文化」を求める意見もあり、ホール内での働きやすさの重要性が改めて認識された。
今回のフォーラムは、今後ますますパチンコ人口の減少が予測されるなかで、「地域で何ができるか」を考える第一歩でもある。2024年6月には、業界全体で「遊びの力で、心を元気に。」というパーパス(存在意義)が発表されたが、厚木組合ではさらに「遊びの力で、厚木市を元気に」を合言葉に、街と共存共栄する新しい取り組みを模索している。
当日のアイスブレイクでは、自己紹介に加えてレゴブロックを使った「幸せな業界の未来」をテーマにした作品作りが行われた。形式にとらわれず、楽しみながらアイデアを膨らませることで、普段とは違う気づきが得られたという。
フォーラム終了後、参加者からは「他のホールの熱意に刺激を受け、自分のモチベーションが上がった」「組合全体で課題解決に取り組む熱い思いを肌で感じた」というポジティブな声が多数寄せられた。
これまでにも厚木組合は「あつぎ鮎まつり」清掃活動や、全店共通で抽選時間を記載したファン感謝デーポスターの作成など、地域のお客がホール巡りを楽しめるような工夫を行ってきた。今回出た意見は、今後の具体的な施策につなげる計画だ。