全国のパチンコホール企業の若手経営者らが集う「全国遊技業青年部交流会」が3月14日、熊本市内で開かれ、20都府県遊協の青年部会から83名が出席した。
13回目となった今回は、「若年層の取り込み」がテーマ。遊技人口の減少が続き、市場規模が縮小している中で、これからのユーザーとなりうる若年層の獲得について、パネルディスカッションやグループディスカッションを通して、意見を交わした。
パネルディスカッションでは、㈱シークエンスのPOKKA吉田氏、全日本学生遊技連盟の浪岡将史氏、ぱちんこ広告協議会の岡崎翼氏、茨城県遊技業協同組合青年部会の李晃明部会長の4名をパネリストに「若年層ファンの特性と獲得」について議論した。コーディネーターは熊本県遊協青年部会の岩下昌功部会長が務めた。
ぱちんこ広告協議会の岡崎氏は、「ギャンブルチェンジ」と称して、公営競技や麻雀業界などがパチンコ・パチスロユーザーを自分たちの業界に取り込んでいる動きを紹介。
競艇(ボートレース)では、パチンコファンに人気のあるライターや演者などをボートレース場に招いたり、SNSでレースの模様を発信させたりするなど、戦略的にパチンコユーザーを狙っているとし、危機感を煽った。
また、若者を増やすためには今の若者の特性を理解する必要があるとして、現役大学生の浪岡氏の意見を中心に、若者の価値観や消費行動などを考察した。浪岡氏は若年層の中でポーカーが人気を得ているとして、その理由について「もてる」、「インスタで発信しやすい」、「ディーラーに女性が多い」などのポイントを指摘し、パチンコ業界にヒントを与えた。
パネルディスカッションの後は、参加した各都府県の青年部会員が10グループに分かれて、「若年層プレイヤーを増やすためには」をテーマにグループごとに議論した。
グループによる発表では、「遊んでもらうには射幸性でなくゲーム性に寄ってはどうか」、「海外の人がカッコいいものと評価すれば、逆輸入的に日本の若者も関心を持つのでは」、「親がタイガースファンなら子供もタイガースファンになるように、親がパチンコをやれば子供もやるようになるのではないか」、「ギャンブルという言い方に抵抗を持つ人がいる。“ギャンブルをやめてパチンコしようぜ”のようなキャッチコピーがあってもいい」など、様々な視点から若年層獲得に向けた提案が出された。
なお、今回の交流会に参加した青年部会の都府県は以下の通り。
岩手県、福島県、富山県、茨城県、群馬県、東京都、岐阜県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県、岡山県、広島県、福岡県、佐賀県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県、熊本県。