自社製品・サービスと他社製品・サービスを識別することを可能にする標識「商標」。今年に入り、遊技機メーカーを中心に商標出願の動きが活発化している。これらを読み解くと、今後の動向の予測ができて面白いだろう。
早速だが、今年1月以降に商標出願されているワードをリスト化(下記参照)した。遊技機メーカーの出願内容としては、機種名やスペック(ジャンル、システム名)のほか、機種デザインに関するもの(ロゴマーク、キャラクターデザイン)が大半だ。
リスト内で気になるところでいえば、北電子のジャグラー関連だろう。「アイムジャグラーA」「アイムジャグラーEXスペシャル」「ミスタージャグラー」など新タイトルとおぼしき商標を新規出願している。また、「スマートジャグラー」「スマジャグ」「ジャグスマ」といった、スマート遊技機を見据えたものも新規出願されている。
また、『ジャグラーガールズ』は、2013年4月に5号機の『ジャグラーガールズ』が登場しているが、商標は10年間有効となる。10年経過後に追加の更新料を支払うことで更新が可能のため、このタイミングとなったものと推察される。
ホール企業においては主に、屋号の新ブランドの名称やロゴマーク等の新規出願が主だった動きだ。マルハンでは直近グランドオープンを飾った《MEGACITY(メガシティ)》や《SLOTBASE》を出願。
浜友観光では「HAMATOMO A.L. AMUSEMENT LAB」を出願している。これが何を指すかは現状不明だが、活発な動きを見せているのは確かだ。
商標は文字だけではなく、文字にデザインを加えたもの、図形のみ、キャラクターデザインのみ、キャラクターデザインに文字要素を加えたものなど多岐にわたる。実際、リスト化したものの中にも、文字以外のデザインが加わっているものも多数あるため、詳細は各々確かめてみてほしい。
新規出願されると、2~3週間で特許庁から公開公報として公開されるが、審査の結果は必ず成立するとは限らない。そのため、少し名前やデザインを変えて世に出てくる場合もあるが、注目すると、そのメーカー、企業が今後どのような動きを見せるのか、先取りして予測することができる。公開公報はほぼ毎日更新される。まとめサイトなどもあるため、チェックしてみても面白いだろう。