CISは会員の遊技動向から機種間の回遊状況や会員アウトなどを分析、勝ち金額や勝ち率などから機種のポジショニングを割り出すほか、大当たりに必要な金額とエンドユーザーが使用する金額の差異を数値化する「T-乖離率」などの指標を提供する。
報告会では、パチンコについて同社の上田知弘氏、パチスロについて阿部陵氏が講師を担当。パチンコでは昨年のMAX増加傾向によりセブン機のシェアが若干上がったが、大勢としては低貸玉の増加傾向、セブン機の縮小傾向が続いていると指摘。「MAX主導の市場ではユーザーの減少は止められない」と疑義を呈した上で、
「問題はMAX主体の状況そのものにあるのではなく、MAXで疲弊したエンドユーザーの受け皿が育成できていないことだ」と指摘した。
また、パチスロについてはある機種を遊技したユーザーが翌月も同機種を遊技する比率を示す「継続率」に着目。固定ファンが定期的に遊技し、稼働がそれほどでなくても客数が確保できる機種が女性コンテンツものを中心にいくつか存在するデータを指摘し、「こうした機種を安易に撤去、低貸移動していないか、今一度チェックする必要がある」とアドバイスした。
最後に同社・福田耕太郎氏が当日の講座をまとめ、「データの『断捨離』とイノベーション」をテーマに、他業種の事例を交えつつ「ビッグデータ」と呼ばれる膨大なデータから有意な分析を行うことの重要性について解説した。