従業員名簿の本籍地記載「削除」確定

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 警察庁は10月17日、パチンコホールなど風俗営業所ごとに備えを義務づけている従業員名簿から、本籍地(外国人の場合は国籍)記載の削除等を盛り込んだ法令改正案(風営法に基づく内閣府令改正案)をめぐり、同庁に寄せられたパブリックコメントの集計結果を発表した。

 風俗営業所の従業者名簿に対する本籍地(国籍)の記載義務は、従業者の本人特定を目的に1985年に規定された。しかし警察庁は8月21日までに本籍地(国籍)記載を削除する改正案をまとめ、翌22日からパブリックコメントの受付を開始。他の改正事項も含めて期限だった9月20日までに計331件の意見が寄せられた。他の改正事項は運転免許の取り消し処分者講習や初心運転者購入の受講者確認からの本籍地記載の削除など——。

 従業者名簿からの本籍地記載を削除する改正案への賛成意見として警察庁は、とくに「本籍及び国籍が書類上から除かれたとしても、現住所等その人物の身元を証明する書類があれば足りる」「人種や国籍による差別をなくすため、改正を行うべきである」というふたつの意見を明記。反対意見では「外国人の売春、不法就労、不法滞在等犯罪の温床となることから、本籍や国籍を従業者名簿に記載すべきである」という指摘を取り上げたが、広く一般に従業者名簿に本籍や国籍の記載を求める制度が他にないことから、改正案どおり従業者名簿への記載は義務づけない方針を改めて明記した。

 受講者確認の本籍地記載も削除する方針だ。

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