共有されるコンテンツは、最高視聴率31.6%、累計発行部数2500万部を誇り、戦後最大のヒット漫画の一つに君臨する「あしたのジョー」(作:高森朝雄/画:ちばてつや)。京楽産業.がパチンコを、サミーがパチスロを開発・製造する。
合同プロジェクトの立ち上げは3年前。企画・構想・開発段階から両社で情報を共有、互いがプライドをかけて切磋琢磨、刺激し合うことで一段と高いレベルを追求し、業界活性化につなげることを目的としている。12月には両国国技館で合同展示会が開かれ、納品は年明けから開始される予定だ。
冒頭、挨拶に立った京楽産業.の河村邦郎常務は、「本来、ライバル関係にある両社だが、縮小が続くパチンコ・パチスロ市場の現状を何とか打破したい、そんな共通の想いがお互いを引き寄せた。コンテンツを共有し、機種開発も同時に行う今回のようなコラボは過去に例はなかったと思う。互いを尊重しつつも、開発段階から意見をぶつけ合い、強く刺激し合うことができた」と、その意義を強調。サミーの小口久雄専務は、「業界活性化を目的に、両社ともにエース級の開発陣を投入した」と語った。
京楽産業.の開発陣は『冬ソナ』や『仕事人』を世に送り出した井坂正行・開発プロデューサーが率いるチームが担当。サミーはパチスロ『北斗の拳』『アラジン』シリーズを手掛けた星野歩・開発プロデューサーが指揮にあたった。
合同プロジェクトの基本スキームを説明した京楽産業.の堀口知伸執行役員は、「このコラボによってパチンコファンにはパチスロへの関心を、パチスロファンにはパチンコへの関心をそれぞれ高めるとともに、原作ファンをパチンコ・パチスロに引きつけることを目指したい。多くの人たちに響くように業界最大級のプロモーションも展開していく考えだ」と述べた。