カジノ議連、カジノ法の基本構想案を発表

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 自民党議員で組織される『国際観光産業としてのカジノを考える議員連盟』(略称:カジノ議連)の第6回例会が6月15日、衆議院第一議員会館で開かれ、カジノ立法化に向けた『ゲーミング(カジノ)法・基本構想(案)』が発表された。カジノ議連では今後、この構想案を関係大臣や党の政策委員などに報告するほか、他党の議員にも提示して超党派の議連をつくり立法化を盛り上げていきたい考え。また、年内に草案を作成し、来年の通常国会にも法案を提出したい意向を示した。

 発表された構想案によると、カジノ施設は、特定の地区に固定して設けられ、多様なゲーミングを包括的に提供するエンターテイメント施設を想定している。国内の湖や河川、内港の船舶を利用した可動施設もそれに含むが、インターネットを手段としたサイバーカジノの営業・施行は禁止する。カジノ施設には、住宅地や教育施設、医療・福祉施設等から一定距離を保持していることなどの条件を付ける。

 ゲームは、トランプ、さいころ、ルーレット、またその他の器具、電子式機械等を想定。賭けにはチップを使用し、当該施設内で当該チップと現金を交換することができる。当該チップは施設外では金銭的価値を持たない。チップのあり方や、金銭・チップ取扱い手順、偽造防止手順等は法令で定める。

 カジノ施行に係わる許諾、その停止、剥奪はすべて国の専権とし、カジノに関する評価・認証・監視・検査や、法の運用上の詳細の実施を管理する独立行政法人として「カジノ管理機構」を設ける。

 国の許諾を受けて施行を担うことができる施行者は、地方公共団体、またはその一部事務組合で、民間主体が直接的ないしは間接的に法律上の施行者となることは認めない。ただ、地方公共団体等が、カジノ施設の計画や資金調達、建設、維持管理、運営を一括して民間事業者に委託することはできる。ただし、その民間事業者の主要株主や従業員は「カジノ管理機構」の認証を取得することが義務付けられる。

 また、施行者はカジノ施行に伴う総粗収益(顧客の総掛金−顧客の総勝金)の金額に応じてゲーミング税(一定率の段階的累進課税)を国に払う。国はその一部を依存症患者対策にあてる。

 構想案の作成についてカジノ議連の岩屋毅事務局長は「あらゆる角度から規制をかけている」とし、健全性と安全性を重視したことを説明。そのため、法案成立・法の施行後も当面は、施行数の上限を定め、段階的かつ着実な施行を図る方針。また一定期間後に、施行数や法のあり方そのものを見直すことを前提としている。

 野田聖子会長は例会冒頭、「カジノと言ってもまだ一般的でなく特殊なものだが、多くの人に知ってもらい、多くの人に喜んでもらえるよう1日も早く法律をなって、実行していきたい」と意気込みを語った。

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