業界有志による勉強会組織「青とうがらし会」は12月1日、都内品川区の総合区民会館「きゅりあん」にて今年5回目のセミナーを開催した。当日はホール関係者を中心に多数来場し、「遊技機動向の2025年総括と2026年展望」「SNS・取材イベント戦略」「儲ける思考のアップデート」の3部構成で、それぞれの専門家による講演が行われた。
第1部では、㈱パチンコビレッジ代表の村岡裕之氏が2025年の重要トピックとしてパチスロ機の低適合率問題や、高射幸パチンコ機に関するトピックを解説するとともに、来年の遊技機供給について言及。「パチンコは60〜70万台規模に落ち込む可能性があり、大型タイトル不足は明確」と指摘。一方のパチスロは『北斗』『カバネリ』『鉄拳』などの注目タイトルが続くことで、依然市場をけん引していくと見通した。
第2部では、イベント事業などを手がける㈱パセリワークス代表の村上健汰郎氏が登壇し、取材系イベントが“飽和”状態にある点を示すとともに、SNS戦略では、フォロワー数やインプレッション数だけに依存する選定は危険と説明した。一方、店舗のX運用では「誰に・何を・いつ届けるか」の設計が前提であり、各年齢層の来店動機と曜日構成の不一致が成果低下の要因になるとした。また有名人来店や大型取材の使い方について、「目的なき導入は費用倒れになる」と実例を交えて注意喚起した。
最後の第3部では、ノンブル・マーケティング㈱代表の齊藤晃一氏が「儲ける思考のアップデート」をテーマに登壇。データ偏重でも経験論でもなく、“意思決定の質”そのものを高める思考法を解説した。特に、売上・粗利・稼働といった数値の背後にある「顧客の情緒」や「選ばれる理由」を読み解くことが営業の核心であると強調。集客に必要な現場の判断を早く・簡潔にするための視点を解説するなどした。



