冒頭、青松英和理事長は「私たちの業界は今、始まって以来のどん底の厳しい営業環境にある。その理由として少子高齢化の時代を迎えての遊技人口の減少や、パチンコ・パチスロに代わる他の遊技の台頭など様々な要因が言われてきたが、今や『のめり込み問題』の代表例として社会から厳しく批判されるほど、業界の発展と反比例する形でお客様目線から大きく乖離してきた業界の営業姿勢に、その主たる要因があることは論を待たない」と警鐘を鳴らした。
そして青松理事長は「近年、全国的に廃業ホールが増えてきているが、今回の規則改正はその傾向に一層の拍車をかけるものと考えられる。今回の規則改正により今後新しい基準の遊技機が登場してくるが、遊技機が新しいものに代わったからといってこの厳しい状況が変わるものではない。業界としてこの危機的状況から脱するには、お客様目線の営業の原点に戻らない限り術はない。本総会をそのきっかけになることを願っている」と述べた。
総会後半では記念講話として長野県警察本部・生活安全部生活安全企画課許可事務担当室長兼管理幹の町田勉氏、同刑事部組織犯罪対策課暴力団排除推進室課長補佐の齋藤航氏が「健全営業の推進について」、「最近の暴力団情勢について」と題し講話を実施。
町田氏は健全営業を推進するうえで守るべきこととして「パチンコへの依存防止対策」、「遊技機の不正改造の絶無」、「射幸性の抑制」、「広告宣伝の健全化」の4点に言及。
この中で遊技機の不正改造の絶無についての話の中で昨年、長野県内で無承認変更事案が発生したことについて、「当該事案は中古遊技機の入替に際して公安委員会の承認を得ることなく複数台の中古遊技機の入替を行っていたもので、現在書類送検している。本事案については中古機流通の根幹を揺るがす事案として、業界のみならず警察庁においても関心が高い事案だった。今一度業界全体でより一層の遵法、適正営業の機運を構築していただきたい」と要請した。
総会で上程された議案はすべて可決、承認された。