調整を終えた与党間の最終合意事項は次のとおり。
・カジノ入場料/1回6,000円
・カジノ入場回数/週3回かつ月10回まで、入場回数の管理はマイナンバーカードを使用
・カジノ施設の規模/IR面積全体の3%以下
・IR認定区域の上限数/3ヶ所
・区域上限数の見直し時期/1ヶ所目の認定から7年経過後
・収益の一部を国などに納める割合/定率30%
(4月4日付読売新聞朝刊より)
2月21日に提示された当初政府案の入場料は2,000円だった。公明党は当初から政府案の2,000円は低すぎると指摘し、依存症を広めない観点から少なくともシンガポールを同じ8,000円にそろえるべきだと主張していた。これに対し自民党は2,000円以上で過度な負担にならない水準が妥当とした上で、シンガポールの1人当たりの国内総生産(GDP)が日本よりも多いことを理由に5,000円を提示するなど、入場料をめぐってはWTで検討されたカジノ関連規制項目の中で唯一合意できずにいた。
一方、野党は、ギャンブル依存症を懸念する世論を背景に、「野党の多くが実施法案に反対して慎重審議を求める構えを見せている」(同紙)。また実施法案を審議する内閣委員会が日豪など11ヶ国による新しい枠組みの環太平洋経済連携協定(TPP)関連法案を優先審議する見通しにあること、さらに自民党総裁選が秋に控える政治日程から今国会の会期延長は難しい情勢にあるとして今国会での成立は微妙と同紙では伝えている。
今国会の会期は6月20日まで。