兵庫県市西脇市は3月28日に開いた3月定例の市議会本会議で、地元市民ら8,339人が署名した出店反対の請願書を「賛成5」「反対9」で不採択とした。神戸新聞NEXTが伝えている。
問題の土地は2012年に破綻した播州織の染色加工工場の跡地。2015年に神戸市内の不動産会社が取得していて、2017年5月には自動車展示場を建てる意向が地元に示されたが、同年11月になってパチンコ店への用途変更が伝えられた。
これを受け西脇市和田町の住民らでつくる「和田町パチンコ店出店阻止委員会」は2月22日、だまし討ちだとしてパチンコ店の出店中止を求める市民8,339人の署名を集めた請願書を西脇市の片山市長に提出していた。
報道によると事前審議した文教民生常任委員会でも「市民の側に立って議論すべき」との声も出たが、「出店は合法であり、会社の営業を止めらない」「法を上回る条例制定は難しい」などの理由から不採択になっていたという。パチンコ店は4月下旬の開業を予定している。
本会議で反対討論に立った議員の話として同紙では、「心情は理解するが、出店阻止の業種を限定することは職業差別につながりかねない。しかし市内には播州織関連の工場跡地が多く、用途地域の検討は必要ではないか」と伝えている。