ユニバ、米国ウィン・リゾーツ社との和解を発表

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 ユニバーサルエンターテインメント(富士本淳代表取締役社長)は3月9日、米国カジノ経営のウィン・リゾーツ社と米国ネバダ州地方裁判所で争っていた訴訟をめぐって和解契約を締結したと発表した。

 ウィン社は2012年2月に開いた取締役会で、筆頭株主のAruze USA(ユニバーサルエンターテインメントの子会社)が保有していた普通株式2,455万株の強制償還を決議した。ユニバーサル、Aruze USA、そして前会長の岡田和生氏がウィン社の定款にある不適格者に該当するとの主張に基づくもので、これにユニバ側は反訴を提起。米国裁判所で6年を超える係争を続けていた。

 ユニバ側の説明によると当時ウィン側からは強制償還の対価として額面約19億ドル(約2,030億円)で2%の金利を生む10年満期の約束手形(償還手形)が提示されたという。また係争の経過の中でユニバ側は、対価の妥当性など法的問題点に争点を絞った訴訟戦略に切り替え、ウィン側との和解交渉を続けてきたとしている。

 訴訟戦略の切り替えについてユニバ側は、同社が主張する償還自体の無効を認めてもらうには不確定な状況だったと指摘。前会長の岡田氏はAruze USAを代表してウィン社会長のスティーブ・ウィン氏との間で株主間契約を締結しており、ウィン社の設立をめぐる必要事項の決定についてスティーブ・ウィン氏に包括的委任を行っていたためウィン側の定款に明記された強制償還条項そのものの有用性を争うことは困難だったと説明している。

 ウィン社側からユニバ側に支払われる和解金は総額26億3,200万ドル(約2,810億円)。

 和解契約の当事者に岡田氏は含まれていない。

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