日遊協の報告によると、ヒアリングには堀内文隆専務理事と茂木欣人風営法プロジェクトチームリーダーが出席し、遊技者の43%が喫煙者で他産業に比べて喫煙率が高いこと、分煙ホールや完全禁煙ホール、分煙ボードの設置など、状況に合わせた取組例や、空気清浄装置、室内換気装置など空調関係の設備投資等を紹介した。
厚労省のたたき台については、「受動喫煙対策強化に一層取り組むことは非常に重要であると考えている」とした上で、「当協会としては現状の神奈川県、兵庫県の条例のように、引き続き施設管理者や業界団体の自主的努力によって、遊技者の理解を得つつ、段階的に受動喫煙を防止するための環境整備を図っていくことで、十分に受動喫煙防止対策は進むと考える」と述べた。
意見・要望としては、
(1)パチンコホールは構造設備の制限や基準が、一般的な建築基準法や消防法に加えて、風営法で厳格に規制されていること、遊技者の喫煙率が高いこと、他施設を選択することが容易な上、健康影響を防ぐ必要性が高い18歳未満の立入りが禁止されるなど、サービス業施設という大枠で一括りに扱われる業種ではない
(2)構造設備に関して既存法令で厳格に規制されており、喫煙所の基準・内容によっては設置のため相当な期間休業が想定されるなど大きな負担が強いられるため、具体的な措置・内容の検討については風営法業種特有の事情への配慮をお願いする
(3)遊技者の喫煙率が高く「原則建物内禁煙(喫煙室設置可)」とされた場合、来店客の激減が考えられるため、フロア分煙など多様な施策を認めていただき、遊技者、事業者の理解を得ながら段階的に環境整備を図れるよう十分な準備期間を確保することをお願いする
などを挙げた。
当日の団体ヒアリングには、日遊協のほか、日本医師会、四病院団体協議会、全国社会福祉協議会、日本フードサービス協会、全国生活衛生同業組合中央会、全国たばこ販売協同組合連合会、全国たばこ耕作組合中央会の計8団体と、厚労省関係者などが出席した。