撤去期限の明示後、ホール企業の心理的変化を調査

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 エンタテインメントビジネス総合研究所は第65回景気動向指数(DI)調査の結果を発表した。

 パチンコ景気動向指数値(DI値)は調査企業に対し「良い」「さほど良くない」「悪い」の選択肢で答えられる景気局面に関する質問を行い、「良い」の回答構成比から「悪い」の回答構成比を差し引いて算出する。調査は四半期毎に実施。今回は6月16日から6月30日まで調査を行い、72地域、46企業から回答を得た。

 収益を中心に売上、粗利などから判断する「全般的業況」は、マイナス31.9ポイントで19期連続のマイナス。例年4月から6月期は業況が悪化する傾向があるが、今年は前回比5.8ポイント良化と改善がみられる結果となった。3カ月後の予想ではマイナス33.3ポイントとなっている。

 「全般的業況」を事業者の規模別でみると、小規模事業者(1~3店舗)がマイナス60.0ポイント(前回比1.7悪化)で中規模事業者(4~10店舗)がマイナス33.3ポイント(同1.7悪化)。大規模事業者(11店舗以上)のみ業況の改善がみられ、マイナス20.0ポイント(同6.7良化)だった。3カ月後の予想は大規模事業者と中規模事業者が悪化を予想し、小規模事業者のみ良化を予想している。

 次に「稼働状況」については、パチンコがマイナス41.7ポイント(同11.3悪化)でパチスロがマイナス19.7ポイント(同5.4悪化)でともに悪化。遊技料金別では、4円パチンコがマイナス62.0ポイント(同30.1悪化)と大幅ダウン。3カ月後はマイナス56.3ポイントまで良化を見込んでいるものの、依然として厳しい状況が予想されている。20円パチスロはマイナス38.9ポイント(同28.9悪化)で、4円パチンコと同じく落ち込みが大きく、3カ月後は8.3ポイント良化を見込むが、それでもマイナス30.6ポイントとこちらも状況は厳しい。

 低貸し遊技料金においては、低貸しパチンコがマイナス9.9ポイント(同0.2良化)、低貸しパチスロがプラス8.6ポイント(同23.5良化)とプラスに転じている。3カ月後は低貸パチンコがマイナス8.5ポイントで横ばい推移。低貸パチスロはマイナス2.9ポイントでマイナスに転じると予想している。

 また、今回のトレンドウォッチでは3月に調査した前回と同じく「回収リストの影響」についてアンケートを実施。6月23日に全ての回収リストが発表され、年内中の撤去と撤去期限が明示されたことにより、ホール企業にどのような心理的変化があったのかを調査している。

 回収対象機に関する影響を「影響する」、「やや影響する」、「どちらでもない」、「あまり影響しない」、「影響しない」の選択肢で聞いた結果、「影響する」が74.4%で「やや影響する」が18.6%。合わせて9割強となり、前回の7割(「影響する」が37.0%、「やや影響する」が34.8%)から増加し、今回の全リストの発表、撤去期限の明示が大きな影響を与えた結果となった。

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