今回成田氏がとくに強調したのはユーザー目線に立った稼動重視の営業戦略への転換。益分岐割数の主流が11割になっている現状を捉え、パチンコでは出玉率97.5%以上、パチスロではAT・ART市場を牽引するメイン機種(バジリスク絆、沖ドキ!-30)に、0.2〜0.6円の範囲に抑えたコイン粗利を提案するとともに、DK-SISのデータ解析でもこうした機械運用がアウトの引き上げにすでに効果を上げていると強調した。
またユーザーに対する貯玉再プレイの利用促進も提案。懸念される粗利への影響についてシミュレーションデータを交えながら、貯玉再プレイの利用促進にはアウト引き上げ効果が期待されると語った。
これに関連して成田氏は貯玉再プレイの乗り入れサービスの利用状況についても解説。パチンコ・パチスロともに「低価貸し→4円・20円」利用が、その逆よりも多い現状をデータで明示し、「4円・20円を遊技したい低価貸しファンは多数いるはずだ」と語った。
新基準機への移行では、まず従来機との混在期間が続く中にあって、初期投資金額が少なくなったと実感してもらえる機種選定がソフトランディングの鍵を握ってくると予測。出玉感は落ちてもその分初期投資額が少なくなったと印象づけることが先であり、出玉重視の新基準機については旧基準がなくなってからでも遅くはないとの考えを示した。
一方、パチスロでは、メイン管理移行後の新機種に苦戦が続いていること、そんな状況下で、入替台数比率の高い店舗にコイン粗利が上昇と、それにアウトの下落が伴っていることを指摘。とくに1機種多台数導入のリスクが高まっていると指摘し、少台数・他機種導入でのアウト貢献を見据えた戦略の練り直しを促した。