第1部は同社代表取締役社長の藤田宏氏が、第2部は同社マーケティングプロデューサーの永井優志氏が講師を担当した。
第1部では、同社が1万5000人を対象に調査・発行している「パチンコ・パチスロプレイヤー調査2016」を基に、藤田社長が市場を分析した。始めに、参加率(1年間内に1回でも遊技した人)が9.1%だったことを報告すると、その後はプレイ頻度別、遊技目的別、年収別、遊技目的別使用金額、機種特定などいくつもの項目からプレイヤーを分析。「どの層に好まれる機械をつくりたいのか明確にイメージすることが大事。さらに、ホール導入後は狙っていた層が好きと言ってくれているのか、確認することも重要だ」などとレクチャーした。
さらに、休止者や未経験者などの潜在プレイヤーについても言及。遊技を辞めたと答えた人には2年以上遊技したのち辞めた人が多く、その理由は遊技に使える金額の減少や勝ち体験の減少にあると述べると、休止者に対して再開の可能性を聞いた調査結果をだし「10年以内に辞めた人は、条件が整えのば再開したいと答えた人が20%いる。10年以内に辞めた層はまだ取り戻せる」と語った。
第2部では、第1部での「パチンコ・パチスロプレイヤー調査2016」のデータ解説を踏まえ、永井氏が遊技機開発についてアドバイス。藤田社長同様に、狙うプレイヤー層を明確にすることが重要としながらも、開発チーム全員で共通のイメージを持つためにも“層”ではなく“個”を強く意識することが必要になるとし、ターゲットとする人物像の性別、年齢、性格、特徴などを明確に設定するペルソナ(顧客像)マーケティングを推奨した。
永井氏は「明確な人物像をつくりあげ、性格や特徴などに関する項目をいくつも設定することで、その内数個でもお客様に刺されば、共感を得られヒットに繋がる」と語ると、「その機械を打つプレイヤーをしっかりイメージできると、ホールは購入しやすい。そのためにも、どういう人物像の心に“刺さる”機械なのか、はっきりとしたテーマを持つべきだ」とペルソナマーケティングが及ぼす、プレイヤーとホール双方への影響を語った。