社会保険料の仕組みを正しく知ることで、企業の支払う社会保険料を適正に下げるノウハウを習得することがメインテーマ。社会保険料は労使折半のため、その低減により企業は利益のアップが、従業員は手取りのアップが見込める。
社会保険料は給与、賞与から求められる標準月額報酬、標準賞与額に保険料率を掛け合わせて算出されるが、それぞれに上限金額がある関係で、給与・賞与の振り分け方により支払うべき保険料額が異なってくる。ただし、状況によりどちらを多くすればいいかという条件は異なってくるため、その見極めを可能とする体制作りが必要になる、というのが講演のおもな内容だ。
また、標準月額報酬は4~6月の3ヶ月間に支払った給与から計算される点、役員と従業員ではとるべき施策も変わってくる点なども紹介。特に役員賞与の変更には総会の承認など一定の手続きが必要で、税理士との相談も必要になる点、逆に従業員に関して給与、賞与の振り分けを変更する場合には、月給がそのまま生活資金となることを踏まえ、事前にしっかりと説明し納得してもらうことが必要な点などを解説。こうした社会保険料低減への取り組みは、保険料算出の仕組みに則ったものなので、手続きをしっかり行っていれば問題視されることはないとも付け加えた。