金馬車の屋号で知られる茨城の老舗ホール企業の(株)大鳥が8月11日、民事再生法の適用を水戸地裁へ申請した。信用調査会社の帝国データバンクの大型倒産速報(電子版)が伝えた。
それによると金馬車は茨城県内を中心に、千葉、東京、埼玉など首都圏に店舗網を拡大。ピーク時の2006年3月期(2005年4月〜2006年3月)はパチンコホール22店舗に加え、飲食店やホテル経営など、年収入高約869億円を計上していた。
しかしパチスロ5号機問題やリーマンショックによる景気低迷の影響などから2009年3月期の年収入高は約542億円に縮小。また過去に行なったホールへの投資やホテルの買収などで膨らんだ有利子負債の圧縮が進まなかったという。
さらに2011年3月に発生した東日本大震災で一部店舗が被災。長期休業を余儀なくされ、借入金やリース債務の返済条件緩和策で窮地を凌いできたものの、回復の見込みが立たず、今回の事態となったとしている。
17店舗のパチンコホールは8月1日に会社分割によって新たに設立された会社((株)金馬車)が引き継ぎ平常通り営業しているという。
負債は約67億円が見込まれる模様だ。