会見で栢森社長はこの背景にデフレ長期化によるサラリーマンの小遣いの減少を指摘。ただ小遣いの減少幅に比べて業界総粗利の減少幅は小さいと述べ、「むしろ業界の底堅さや、ファンからの厚い支持を感じる」と語った。
2013年の一日台あたりの平均アウトは推測値でパチンコ1万4,530個(前年比3.46%減)、パチスロ6,794枚(同5.20%減)。平均台粗利はパチンコ2,290円(同2.97%減)、パチスロ2,570円(同7.2%減)。DK-SIS室の山岸室長は、「この推測値はいずれも低貸玉を含めた平均データ」と補足した。
業界総粗利から遊技機購入費用(中古機は除く)を差し引いた遊技機利益は前年比0.83%増の2兆4,300億円(推測値)。業界総粗利が減る中で遊技機利益は微増した。この点について山岸室長は、「新台の販売台数が大幅に減少したため。昨年はパチンコ・パチスロあわせ対前年比で約29万台減った」と述べ、遊技機購入費用が抑えられたことによって遊技機利益は上がったと説明した。
一方、DK-SIS実データベースの2013年パチスロ平均アウトは前年比533枚(5.21%)減の9,705枚。3年ぶりに1万枚を割り込んだ。ただし今年1-6月の平均アウトは1万36枚。1万枚を回復している。
しかし山岸室長は、傾向として下半期の稼動が上半期より高くなるケースは少ないとの見方を示し、「1万枚をキープできるかどうかは7月から12月まで後半に出てくる新機種がどれだけ活躍するかにかかっている」と指摘した。
DK-SISが捕捉する市場規模はパチンコ・パチスロ合算で全国131万台。警察庁発表の昨年末現在の全国総設置台数461万台をベースにした捕捉率は28.4%に達する。