パチンコをはじめとする日本の余暇市場、余暇関連産業の動向を探る『レジャー白書2003』が8月8日、(財)社会経済生産性本部から発行され、14年度中のパチンコ業界のファン人口が2年ぶりに2000万人台を回復したことが分かった。
レジャー白書によると、平成14年度中のパチンコ参加人口(ファン人口)は2170万人となり、前年の1930万人と比べ2.1%増となった。昨年初旬に登場した爆裂機といわれる射幸性の高いパチスロ機がファン増加に寄与した模様。ただ、ファン層は依然として「中年男性」を中心としたヘビーユーザーで占められている。
一方、市場規模(貸玉料・貸メダル料)も爆裂機効果で29兆2250億円と前年比で5.1%増加した。白書では「パチスロ機が増加し、かつ極めて射幸性の高い機種が登場して売上を大きく押し上げた」と分析している。
ファン増加、市場拡大となったものの、パーラーの倒産件数は依然として高水準にあり、企業を取り巻く環境は相変わらず厳しい状況と予想される。白書では、業界大手企業の決算状況などから「パチンコ店は経営指標を売上だけで判断せず、効率や回転率を重視する方向に向かっている。高売上が必ずしも高い粗利益には結びついてはいない」とし、採算性の悪化を指摘している。