PCSA、不正機撲滅へ第三者機関設立も視野に

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 パチンコチェーンストア協会(略称PCSA)の臨時総会と勉強会が2月25日、ダイナム本社会議室で開催された。冒頭谷口会長は、

「PCSAは光輝く会員企業の成長なくして当会の存在はない。勉強する会ということで他の各団体とは一線を画する」

 と力強く挨拶したうえで、これまで先送りされてきた賞品買取問題、不正遊技機問題、射倖性の問題の3点の解決が急務と述べた。

 また松田副理事長は「パチンコがハイリスク、ハイリターンになる中で法律を侵してまで顧客にアピールしたい業者がいることが問題だ。一社でも不正機を使わせないようにすることが大切」と訴えた。さらにダイナムの佐藤洋治会長は、

「平和、西陣のパチンコ機においてV4チップの機能を持つID?NAC(セキュリティチップ)を搭載し、このチップを第三者機関がチェックすることにより不正機撲滅の方向に業界が動いていく」

 と説明した。臨時総会に入り蔓延する不正遊技機排除の声明文の採択、モンゴルのちびっこ相撲への賛助協力の件、新規入会希望会員承認の各議案が拍手で承認された。

 報告事項では警察庁生活安全局を訪問したことが伝えられた後、北海道における出店妨害裁判において原告の出店側のパーラーが勝訴した事例が報告された。

 この裁判の流れを説明すると、被告である道内の遊技場経営事業者が新規出店を妨害するために、稚内市内で福祉事業を営む社会福祉法人に土地を寄付、原告が営業許可を受ける直前に児童公園を設置させた。そのため原告であるパチンコ遊技場経営者が保護対象施設の周辺となったために営業許可を受けられず出店を阻止され、それによる多大な不利益を被ったというもの。

 この事犯を説明したダイナム法務部の森知彦部長は「原告の主張が認められたことが、この種の事案に対応する今後の武器となる」との見解を示した。

 第二部の経営問題研究会では『経営効率指標並びに組織問題について』をテーマにSIMインターナショナルの宮本正暉氏が講演、次に『労働組合結成について』を実際の体験をベースにダイエー観光の内田人事部長が、昨年ゼンセン同盟を通して社内に労組を結成した流れと労使双方のメリットを説明した。

 さらにみずほ銀行の支店長を招き、『金融機関とうまく付き合うには』をテーマに講演。そのポイントについて佐藤氏は「情報開示を完璧にして会社の経営上の強み、弱みを金融機関と共有すること」と説明した。最後に賛助会員各社が紹介され懇親会に入った。

 なお現在のPCSAの会員企業の店舗数は26社413店。パチンコ台数は11万5917台。パチスロ4万8000台。

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