保通協への持ち込み枠は1週間単位で決められ、従来はパチンコ機は18枠(機種)、パチスロ機は12枠(機種)、計30枠に定められていた。今回の取り決めは上限の30枠はそのままにパチンコ枠とパチスロ枠をそれぞれ15枠ずつに振り分けたのがポイントで、日電協では現行規則の有効期限である6月30日までにできるだけ多くの現行要件機を申請したい方針だ。
また、7月1日以降の新要件機から、採用チップを『IDNAC101』または『V4』のIDチップに一斉に移行する方針を今年度の事業計画に盛り込み、同日の総会で了承されたことも報告された。
さらに今回の新規則で認められた「CRパチスロ機」については今後1年間で1メーカーにつき1機種以上を開発することを決議。CRパチスロ機は従来のパチンコ機同様、プリペイドカード対応専用機との位置づけだが、かねて日電協が要望していた50枚以上のクレジット機能の付加が認められなかったことから、パチスロ新要件機もしばらくは現金機主流のまま推移しそうな気配だ。
日電協では当初は、CRユニットと遊技機本体をつなげる接続端子板を新要件機以降に一律に搭載する方向で協議していた。しかし現金サンドが接続された場合は「空き端子」化するため、不正対策上、重大な問題を残すことが判明。これを取り下げた経緯がある。
一方、日電協では7月1日以降の新要件パチスロ機からセキュリティを格段に高めた新封印シールの採用を決めた模様だ。消息筋が『グリーンべると』に明らかにしたもので、耐熱性および剥離剤対策、刃物対策を強化したことが伝えられている。また同組の「健全化対策実施要綱」を改正、6月1日から施行したのに伴い、主基板のかしめ化を要綱に明文化、これにあわせて従来使用していた「セーフティロック」という呼称を「かしめ」に改めたことも分かっている。