広島中央署、パーラー1億円横領事件を公表せず

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 広島市中区のパーラー経営会社の元経理担当職員が会社の小切手を盗むなど、1億円以上を着服、横領した事件について、広島中央署が逮捕から捜査終結までの間に一切公表していなかったことが分かった。11月9日付け毎日新聞が報じた。

 新聞報道では、被害者の会社側が同署に「会社内部の恥をさらすことになり、公表しないでほしい。公表するなら被害届を出さない」と申し出たと言い、同署は「事件処理が優先と判断し、公表は控えた」と説明している。

 これに対し、広島弁護士会人権擁護委員会副委員長の荒井秀則弁護士は、「この事件は被害額も、社会的な影響も大きい。明確な基準を示さず、警察の都合で発表するかしないかを決めるのは問題だ」としている。

 起訴状などによると、同社の元経理担当職員・種村光恵被告は昨年7月30日〜今年1月28日にかけて、換金後の小切手代の現金を着服したり、小切手を盗むなどして合計約1億180万円に及び被害を与えた疑いで、同署に逮捕。窃盗や詐欺、業務上横領罪で起訴され、広島地検は10月27日に懲役7年を求刑していた。

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