マルハン、07年通期の売上高を下方修正

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 パーラー最大手のマルハン(鈴木嘉和社長)は11月27日、都内のホテルで2007年3月期の中間決算に基づく会社説明会を開催。前年同期比で増収増益を確保したものの、通期の売上高を下方修正する方針を明らかにした。

 期首計画で同社が掲げた07年3月期の売上高は1兆9300億円だったが、鈴木社長は「今期予定していた37店舗の新規出店を30店舗に縮小する方針に変更した」と述べ、当初計画より600億円少ない1兆8700億円に下方修正する考えを明らかにした。ただし営業(経常)利益は当初計画通り277億円(290億円)の達成を目指す。

 もっとも中間期は14店舗の新規出店を背景に売上、利益ともに前年同期比を上回っており、売上では1224億円増の9016億円、本業の儲けを示す営業利益も68億円増の125億円を計上するなど増収増益を確保。だが、同席した韓俊常務は8月以降の稼働や粗利(台ベース)が例年にない落ち込みを示している点を指摘し、「下期については稼働、粗利ともにさらに落ち込む前提に立っている」と述べ、今回の売上の下方修正について補足した。今年上半期の同社全店における一日台当たりの平均稼働は前年上半期との比較でパチンコ機は1573個(4.1%)減の3万6777個、パチスロ機は1786枚(11.6%)減の1万3949枚と、とくにパチスロ機の落ち込みが目立っている。

 また鈴木社長は出店計画の縮小に伴い、新規店のハイグレード化と出店強化エリアの変更を表明。とくに出店エリアについては、「今後は東京、神奈川、千葉、埼玉の首都圏への出店を加速させたい。中期的には100店舗の目標を立てている」と明言した。

 一方、韓常務は懸案のパチスロ5号機の入替スケジュールについても当初の計画を変更し、3月の年度末時点で10%と想定していた5号機の設置比率(チェーン店のパチスロ総設置台数に占める5号機の設置比率)を20%に引き上げる方針に変更。10月末時点で2.9%の設置比率を年内までに9%に引き上げ、年明け1月から3月までに20%を達成したい考えを発表した。

 さらに韓常務は一部店舗でパチスロ機の減台を実施する可能性に言及。「現在当社の中でパチンコ機が平均以上の稼働を示しながらパチスロ機で平均以下の店舗が約30店舗ある。こうした店舗がその対象になるかもしれない」と述べた。なお、11月22日現在の同社チェーン数は205店舗。

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