今回の融資は、三菱東京UFJ銀行とメリルリンチ日本証券がアレンジし、同社が展開する30店舗のうち、7店舗の生み出すキャッシュフローを証券化、120億円を調達するというもの。また、証券化された事業が不振に陥った場合に代替オペレーター(別の事業者)に事業を継承させるバックアップ・オペレーター(BUO)を設定しており、ユーコーのBUOには業界最大手のマルハンが引き受けている。BUOを設定した事業証券化は一般的だが、業界では初となる。
今回の事業証券化は昨年12月、マルハンとBUO契約が調印された時点で一般有力紙が報道していたが、改めて会見を開いた理由について金海社長は、「報道はすでにBUOが実施されたような印象を与えるものだった。誤解を解く意味でもこういう場できちんと説明する必要があると判断した」と説明した。
一方、調達した120億円の使途については、「原則としてパチスロ4号機の設置期限が今年6月30日に区切られ、先行き不透明感が支配的な情勢下にあって、とにかく市場における競争優位性を確保すべく、財務戦略や店舗戦略を確実に準備だけは整えておく必要性を強く感じていた。店舗戦略には当然、M&A(買収・合併)も含まれてくるだろう」と語った。
返済期間は8年。毎月の返済額は元本の月割均等額に金利を上乗せしたものとなる。金利は変動制。今回の事業証券化の対象となった7店舗は、《中洲店》(福岡市)、《国分店》(福岡県久留米市)、《新屋敷店》(鹿児島市)、《鹿児島新栄店》(鹿児島市)、《辻堂店》(神奈川県藤沢市)、《宇部店》(山口県宇部市)、《小林店》(宮崎県小林市)。