最高裁判決 景品引換請求権付き媒体は有価証券

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 インターネット上に存在する「ネット商品」と交換可能な「情報の入ったICカード」をパチンコ景品として提供するシステムを開発した福井市内の業者が、システム導入店に福井県警が出した撤去命令は不当だとして訴えを起こしていた争いで、最高裁は10月27日までに原告の上告棄却を決定した。05年の訴えの提起から4年。棄却判決が確定した。10月28日付福井新聞が報じた。

 このシステムはネット商品と交換可能な「情報の入ったICカード」をパチンコ景品に位置づけ、その情報を売買する仕組みからなっていたが、争点とされたのはこの「情報の入ったICカード」が風営法で禁じられる有価証券にあたるかどうかという点。同法では、パチンコ店が現金または有価証券をパチンコ景品(賞品)として提供することを禁止しているが、開発業者は「店、客、景品買取所の3者が特殊景品を使って現金をやり取りする従来の方法より合理的」(05年4月29日付福井新聞)、「カードを有価証券と判断するのは法律の解釈を誤っている」(同)などと主張。福井県に対し約1億9000万円の損害賠償を求めた訴えを05年4月に福井地裁に起こしていた。

 システムを導入していたのは福井県内のチェーン6店舗。しかし導入から2ヶ月後の04年11月、「カードは風営法上、現金と同じ有価証券にあたる」(同)として福井県警から撤去命令を受けたため、同年12月までにシステムを撤去していた。

 一審判決は昨年9月に出たが、福井地裁は、「景品引換請求権が記された注文明細レシートは風営法上の有価証券にあたり、有価証券の提供を禁じる同法に違反する」(08年9月4日付同紙)として、福井県警の出した撤去命令の合法性を認定。続く今年3月の高裁判決でも一審判決が支持されたが、開発業者はこれを不服として最高裁に上告していた。

 今回の最高裁決定を受け福井県警監察課は、「当方の主張が認められたと認識している」と福井新聞の取材に対してコメントしている。

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