同社DK─SISグループの飯田康晴グループ長は、不振が続くパチスロ機が総売上の足を引っ張る一方、昨年夏以降に見られた「マックスタイプ」増台の動きが総粗利を押し上げたとの認識を示し、この“マックス効果”により08年1年間を通じたパチンコ機の一日台粗利平均も過去最高の3280円(前年比23.8%増)に増額したことを明らかにした。パチスロ機の全体平均は2420円(同18.8%減)だった。
一方、栢森社長はタイプ別にみる08年の貢献度で甘デジなど「ライトタイプ」が《寿命週》(市場投入後の稼働時間がDK─SISの平均稼働時間を下回るまでの週)および《累計台粗利》ともにマックスタイプやミドルタイプを抑えてトップに立っていたことを強調。今後の注目株として期待される考えを示した。ライトタイプ全体の昨年の寿命週は13.9週、累計台粗利は55万7955 円と報告している。
参加人口が前年より90万人(3.1%)増えて3039万人と推計した点については、1円パチンコなど低貸玉営業の普及が主要因に挙げられたが、SIS加盟店にみる低貸玉実施率も今年5月現在までに51%と半分を超えており、「低貸玉営業は業績下位店で実施されるイメージがこれまでは強かったが、今後は業績上位店でも実施に踏み切るところが増えてくるだろう」(飯田グループ長)と述べ、低貸玉営業のさらなる広がりを予測した。
この年刊白書の発刊は今回で6回目。会員パーラーから提供を受けた台データに関する08年1年分の蓄積をベースに、全体市場規模の推計値や、1日台当たりの各種年間平均値など、さまざまな統計を扱っている。今年3月末現在の捕捉台数はパチンコ機60万台強、パチスロ機25万台強、あわせて約86万台で、全国の遊技台数に対するカバー率は約20%。