PTBはパーラー企業の内部統制やリスク管理体制のあり方などについて中立・公正な立場から監視、格付評価を実施する第三者機関。05年2月に設立された。監視委員は弁護士や公認会計士などで構成され、監視および格付評価は06年から毎年1回のペースで進められている。昨年11月から今年3月にかけて実施された今回の第3回監視調査は、ダイナム、ニラク、ピーアークホールディングス、マルハンの4社が受けた(第1回は今回の4社を含む7社、第2回は同5社)。
監視結果は4社の平均格付で示されたが、10分類(※)ある評価対象分類のすべてで「A」(シングルA)以上をマーク。「ガバナンス体制」「財務管理体制」「社会的要請への対応」の3分類は「AA」(ダブルA)、「反社会的勢力への対応」「法令遵守体制(風適法)」の2分類では4社すべてが最高の「AAA」(トリプルA)を獲得した。分類別の平均格付で「AAA」が出たのは今回が初めて(1回目は7社平均、2回目は5社平均)。評価段階は「AAA」を最高に、最低の「─」(評価不能)までの全8段階となっている。
この結果を踏まえてPTB監視委員会の大久保和孝副委員長(公認会計士)は、「今回は4社平均だったが、確実にレベルは上がってきており、いつでも上場できるぐらいの管理体制を保持している」と総括。木下潮音委員(弁護士)は、「長時間労働や、いわゆる名ばかり管理職などの問題はまったくなかった。時間外手当はきちっと払われているし、長時間労働が起きないような体制づくりも十分に進められている」と高く評価した。
※評価対象分類…「ガバナンス(企業統治)体制」「経営者による基本的姿勢」「基本的フレームワーク」「財務管理体制」「反社会的勢力への対応」「社会的要請への対応」「法令遵守体制(重要法規)」「法令遵守体制(風適法)」「法令遵守体制(労働法)」「内部監査体制」