業界総粗利がSIS史上初の4兆円割れ

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記者会見に臨む栢森社長(左)と飯田グループ長。

 ダイコク電機(栢森雅勝社長)は7月8日、都内のホテルで「DK-SIS白書2010」発刊記者会見を開催。4円パチンコの《稼動(アウト)》《粗利》ともに09年8月から今年5月まで22ヶ月連続で前年実績を下回っていたことを報告。この結果、全国パチンコホールの総粗利規模(推定値)が、95年のサービス開始以来、初めて4兆円を割り込んだことを明らかにした。同社推計の2010年の総粗利規模は前年比3500億円減の3兆9200億円。直近6月はアウトのみ前年実績を上回っている。

 この要因について同社DK-SISグループの飯田康晴グループ長は、1円パチンコに代表される低貸玉営業の拡大を上げ、「1円の拡大が4円の業績悪化を招来する負のスパイラルに陥っている」と述べ、1円が拡大すればするほど4円への収益依存度が強まる構造にあると指摘した。

 3兆9200億円の総粗利(推定値)の内訳は、パチンコ2兆7900億円(前年比4000億円減)、パチスロ1兆1300億円(同500億円増)。パチンコの減少分がパチスロの増加分の8倍に達している。

 会見の冒頭挨拶した栢森社長も、利益のない競争から一刻も早く抜け出すことが必要と述べ、「低貸玉営業が伸びても市場拡大にはつながっていない。限られた市場での値下げは過当競争による共倒れを招きかねない」と強い懸念を表明。4円パチンコ再生を喫緊の課題に上げた。

 一方、飯田グループ長は、ホールの収益に貢献度の高かったカテゴリーに3年連続でライトタイプ(甘デジ)がトップを占めた点を強調。不振が続くミドルやMAXタイプよりも甘デジを花形として位置づけるビジネスモデルの転換を提案し、そこを突破口に4円パチンコ再生に道筋をつけるべきだとの考えを示した。貢献度は寿命週(店全体の平均アウトを下回るまでの週)と累計台粗利などの営業データがベースになっている。

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