セミナーに先だって同社・栢森社長は、広告宣伝規制や一物一価遵守への動きなど、ホール企業においては運用の見直しを余儀なくされているとの見方を示すとともに、パチスロにおいても5円を主体に低価貸し営業が増加傾向にあると述べ、「本日のセミナーでは、遊技機活用において、ファンの不満を取り除く考え方や、低価貸し営業の現状と運用のポイント、それからパチスロの業績を安定化させるためのモード活用など幅広く盛り込んだつもり。ご期待ください」と挨拶した。
同日講師を務めたのは同社上席講師の成田氏と、常任講師の服部氏。成田氏はパチンコからファンの不満を取り除く一つの視点として確変中の玉の目減りを指摘。とくに各台計数システムでは、持ち玉を取り崩すボタン操作のタイミングにファンの不満が増幅するとの考えを示し、確変中のベースにファンへの配慮を求めた。またT1Yの考え方についても「(一物一価遵守の動きから)損益分岐割数10割の店舗が増える中、なかなか難しい面もあるが、最低限できる範囲でファンの不満を取り除いていくことが重要だ」と述べた。
低価貸し営業については4円と1円の運用面における相対性の中で、1年前に比較し、1円重視にシフトしているキライがあると指摘。4円の悪影響を懸念する考えを示した。
一方、服部氏は、パチスロの稼動推移について解説。昨年2012年はノーマルタイプが2月以降、前年実績を上回る平均稼働を継続したのに対し、ARTタイプは6月以降、前年実績を下回り続けていると報告。ARTの新台にコイン単価の上昇が顕著だったため、同じ活用法でも、違う印象をファンに与えているとした上で、今後のパチスロの運用については、まずはノーマルタイプでしっかり土台を構築し、ARTについては機種特性に応じてメインモードに対する考え方を柔軟に変えていくべきだとの認識を示した。
同セミナーは今後、名古屋(2月21日)、大宮(2月27日)、大阪(3月12日)でも開催が予定されている。