パチンコ店の業況が大幅悪化、最大の要因は「来店客数の減少」

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シーズリサーチはこのほど、「第87回 パチンコ景気動向指数(DI)調査」を実施。1月11日、その結果を公開した。

同調査は、ホール経営における業況の良し悪しを3ヵ月に1度、定期的に調べるというもの。DI値は、調査対象のホール企業に「良い」「さほど良くない」「悪い」というような選択肢の質問を行い。+100~-100までの値を算出。プラスならば景気拡大期、マイナスなら景気減速期と判断する。今回の調査は昨年12月9日~12月27日にかけて実施し、54ホール企業から回答を得た。

過去1ヶ月の収益や売上、粗利などから判定する「全般的業況」は、昨年12月時点で▲79.5ポイント(昨年9月比35.1ポイント悪化)と大幅に悪化した。3ヵ月後(今年3月)の見通しは▲67.1まで回復するが、厳しい状況に変化はない結果となっている。

業況が悪化した理由は、全体の8割以上が「自店来店客数の減少」(81.1%)を挙げ、次いで「顧客単価の減少」(12.2%)という結果になった。

また遊技機の稼働状況は、パチンコが▲58.9ポイント(昨年9月比37.9ポイント悪化)、パチスロが▲87.7ポイント(同14.9ポイント悪化)となり、どちらもより悪化。ただし3か月後の見通しは、パチンコが▲45.2ポイントと回復を見込む一方、パチスロは▲90.4ポイントとさらなる悪化を予測しており、特にパチスロにおいて低迷が続くと考えている関係者が多い。

今後のホール経営に関する自由回答の一部は以下の通り。

・1 月末の旧基準機撤去がいよいよ迫って来ている。当社は早い段階から撤去を進めていたが、パチスロは入替できる遊技機がなくて困っている。中古機の再設置で凌ぐことになるが、撤去期限までに内規変更の機種をリリースしてほしかった。コロナ禍が長引いたため、資金力のある大手との差は開くばかりとなっている。今年 1 年は引き続き我慢の営業が続くと思う。(関東・大規模事業者)

・遊技機がほしくとも買えない中小のパチンコ店が多くある。1 月末をどう乗り切るのかと他社と話したことがあるが、「ベニヤを貼って時を待つ。貼り方にも工夫がいるけど」とため息まじりだったが、当方も同じだ。台数がまだ多くあり、1 列ベニヤも覚悟しなければならない。(近畿・中規模事業者)

・1月末での大量廃棄台の処理の行方が気にかかる。不法投棄などで社会問題になれば、アゲインストがより一層強まるはず。(中国・小規模事業者)

・遊技機の性能(売上、粗利等含む)が半減する 6 号機時代を迎え、パチスロ氷河期が到来するが、メーカーはどう捉えているのか分からない。このままだとパチスロ専門店は成り立たない。市場の縮小に歯止めがかからず、需給バランスが崩れるといったパチンコ産業の未曾有の危機に行政はどう対処するのか、出口戦略を示してもらいたい。(関東・中規模事業者)

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